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【話の肖像画】元厚生労働事務次官・村木厚子(63)(4)寝耳に水 郵便不正事件

 〈取り調べもストーリーに沿って進められた〉

 非常に組織的だったと思うのは、ストーリーに沿った調書が出来上がると、それが7、8人の担当検事に配られている。今度はそれに合わせ、ほかの関係者から調書を取る。5年前の私の一言が正確に、同じせりふの調書になっている。検察OBに聞くと、本来はそれぞれが予断なく調べて突き合わせ、ストーリーが合っているかを判断するはずなのに。

 悪い人を捕まえたい、自白させたい-。こういう体質って、検察組織に共通している。大きな荷物を背負っているプライドが時として間違った方向に出てしまう。それを実感したのは、事件が終わり、当時の2人の検事総長に会ったときに、一言目が全く同じで「ありがとう」だった。次に「申し訳なかった」と。大きなひずみが生じていたことを物語っていますよね。はっきりと言っていましたね。「中からは変えられなかった」と。率直な気持ちでしょうね。

 ミッションとしては正しい。ただ、非常に同質性の高い組織で、非常に大きな権力を握っているので、ちょっとしたゆがみとか、防衛本能とかで、市民を犠牲にしてしまうことが起こりやすい。その中では個人のモラルだけでは、組織のゆがみに抗しきれなくなる。(聞き手 伊藤真呂武)

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