PR

ライフ ライフ

ゴッホの芸術育んだ 2つの世界たどる

ゴッホが作品の題材としたアルルの麦畑。空の青と、穂波の黄金の対比が美しい
ゴッホが作品の題材としたアルルの麦畑。空の青と、穂波の黄金の対比が美しい
その他の写真を見る(1/12枚)

 オランダ出身の画家、フィンセント・ファン・ゴッホの画業をたどる「ゴッホ展」(産経新聞社など主催 https://go-go-gogh.jp)が、上野の森美術館(東京都台東区 http://www.ueno-mori.org)で始まった。来年1月25日~3月29日には兵庫県立美術館(神戸市中央区 https://www.artm.pref.hyogo.jp )に巡回する。みどころの一つは、ゴッホの画風に大きな影響を与えた画派、オランダのハーグ派と、フランスの印象派の存在だ。ゴッホはいかにして、私たちの知る「ゴッホ」となったのか。運命を変えた出会いの地を訪ねた。(藤井沙織)

ありのままを描く

 曇った空から注ぐ鈍い陽光がオランダらしい。ハーグの街の中心部は、王室の宮殿や国会議事堂など、歴史ある建造物が並ぶ美しくも威厳のある街だ。

 オランダの首都はアムステルダムだが、行政機能は古くからこのハーグにあった。権力者や富裕層の集まる場所には、作品を売るチャンスを求めて画家たちも集まってくる。19世紀後半になると、ハーグは芸術の中心地となっていた。

 そんな画家たちの中で、国際的にも高く評価されていたのがハーグ派だった。ジャン=フランソワ・ミレーらに代表される、フランスのバルビゾン派の影響を受けて発展。漁師や農民の暮らしを理想化せず、ありのままに描いた。ゴッホは27歳で画家として生きることを決意すると、ハーグ派で義理のいとこ、アントン・マウフェに絵の技術を学び、さらに28歳からの約2年間をハーグで過ごした。

 ハーグ派が特に好んで描き、ゴッホも度々訪れたのが、ハーグ郊外にあるスヘフェニンゲンの海岸だった。当時の海の姿は、ハーグ市内の美術館「メスダフコレクション」で見ることができる。ハーグ派の一人、ヘンドリック・ウィレム・メスダフの作品だ。白波の立つ灰色がかった海。当時は漁業でにぎわっていたという。

続きを読む

あなたへのおすすめ

PR

PR

PR

PR

ランキング

ブランドコンテンツ