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「発酵への情熱」因島から世界へ 原点は300年以上続いた造り酒屋

 健康志向の高まりで注目を集める「発酵食品」。ヨーグルトや納豆、チーズなどが健康に良いことは、世界中の食文化の歴史をひも解けば一目瞭然だ。広島県因島にある万田発酵は、“万田酵素”を中心に様々な発酵商品の開発・販売を行っている。今回は、長い年月をかけて培われた発酵の知恵と技術で、良質な発酵商品を生み出してきた万田発酵の歴史と、製品に対するこだわりを、同社が運営するHAKKOパークの管理人を務める橋本 洋さんに話を聞いた。

万田発酵お客様サービス室マネージャー兼、HAKKOパーク管理人の橋本 洋さん
万田発酵お客様サービス室マネージャー兼、HAKKOパーク管理人の橋本 洋さん
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脈々と受け継がれた伝統と技術「万田酵素」はこうして誕生した

--万田発酵が手掛ける万田酵素とはどういうものなのでしょうか?

 果実類、根菜類、穀類、豆、ゴマ類、海藻類など53種類以上の植物性原材料を3年3ヵ月以上樽の中で長期発酵・熟成させた発酵食品です。

 原材料本来の栄養素を凝集させるために、果実などは種や皮までまるごと使用しています。だからこそ原材料の品質にはこだわり、自社農場や契約農家を中心に選び抜かれた食材を用いています。

 一般的によく知られる味噌や醤油などの発酵食品は単一の素材を発酵させていますが、万田酵素は53種類以上もの植物性原材料を使って作られています。また、一度にすべて樽へ入れることはせず、素材が旬の時期を迎えたタイミングで段階的に加えて発酵させていきます。

 発酵・熟成の段階では、水や熱、保存料や添加物も一切加えません。徹底した温度と湿度管理によって、複数の素材からなる発酵食品をつくりあげています。

 長年培ってきた発酵技術と、微生物の働きを知り尽くした職人によって“万田酵素”は作られています。

--万田発酵という会社の歴史を振り返り、いかにして万田酵素が生まれたのかお聞かせください。

 万田発酵の創業者である松浦新吾郎はもともと酒屋の11代目当主として生まれました。

 幼い頃、牛の世話をしていた時に、“牛は青い草を食べるのに、なぜ白い牛乳が出るのか”と疑問に思い、それは発酵の力によるものだと知ったことがきっかけで発酵に興味を持ちます。

 どうしても酵素の秘密を解明したいという熱い思いから、大学では育種学と発酵学の研究に没頭し、卒業後も因島にある実家の古い酒屋を実験室にして、朝から晩まで研究に明け暮れました。

 結婚後、妻に“元気な赤ちゃんを産んでほしい”という思いをきっかけに、自ら開発を進め「万田酵素」の原型を作り上げました。試行錯誤を何度も繰り返し、23年の時をかけてようやく万田酵素が完成したのです。

万田酵素の研究に取り組む松浦新吾郎氏
万田酵素の研究に取り組む松浦新吾郎氏
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--23年も! すごい信念を感じますが、相当な苦労もあったのではないでしょうか?

 研究していた当時の生活はものすごく貧しかったと聞いています。本社工場には竹筒で作った貯金箱が展示されているのですが、それは新吾郎の息子である現社長の松浦良紀が、少年時代に父へ研究に使ってくれと渡したものなのですよ。

開発当時のエピソードを話す橋本さん
開発当時のエピソードを話す橋本さん
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 23年の研究によって生まれた万田酵素。まさに技術と情熱の結晶だと言ってよいだろう。数ある発酵食品の中から、多くの人に万田酵素が選ばれるのも納得できる。

因島での発酵のおもてなし「HAKKOパーク」

 万田発酵の本社敷地内には、同社が手掛ける「HAKKOパーク」がある。

 “おいしい料理とドリンクを味わいながら発酵としまなみの自然に癒されるひととき”をコンセプトにした施設で、2018年8月のオープン以来、すでに来場者数約9万人を突破した。

因島の自然に囲まれたHAKKOパーク
因島の自然に囲まれたHAKKOパーク
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--どのような思いがあってHAKKOパークは誕生したのでしょうか?

 “ここに来れば万田発酵のすべてが分かる”をコンセプトに、万田発酵がどのような事業を行っているのか、どのような企業マインドを持っているのかをお伝えしていきたいという思いで誕生しました。

 工場や、植物用の万田酵素を使って育てた植物をご覧いただき、水・畜産用やペット用の万田酵素を与えて育てている動物との触れ合いを通して発酵の魅力をお伝えしています。

--HAKKOパークの楽しみ方についてお聞かせください。

 HAKKOパークはカフェとショップが入ったHAKKOゲート、特徴的な植物や元気な動物たちに出会えるHAKKOガーデンがあるほか、ガイドツアーが楽しめるHAKKOホールとHAKKOファクトリーから構成されています。

 HAKKOゲート内のカフェでは、カレーやパスタ、キッシュ、サンドなどを提供しており、畜産用の万田酵素を使って育てた豚肉や、植物用の万田酵素を使って育てたお米を食材に使用するなど、HAKKOパークならではのこだわりのメニューとなっています。

--隣接するHAKKOガーデンも、すてきな雰囲気ですね

 ジャンボカボチャやジャンボひまわりなど、日ごろ見ることのできない植物の見学や、畜産用・水産用の万田酵素を与えて育てている錦鯉、犬、山羊との触れ合いが楽しめるのがHAKKOガーデンならではの魅力です。

 また瀬戸内の多島美が楽しめるのもガーデンの醍醐味で、広がる青空の下に、きれいな島々が並ぶ様子は私も大好きな景色です。そのほかにも、お子様に楽しんでいただける遊具スペースや、景色を眺めながら旅の疲れを癒す足湯など、家族みんながゆったりとくつろげるエリアになっています。

ガーデンには万田酵素で育った動物や植物がたくさん
ガーデンには万田酵素で育った動物や植物がたくさん
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--かなりの充実した時間になりそうですね。

 お子様連れのお客様ですと、半日近く滞在される方もいらっしゃいます。ガイドツアーもありHAKKOホールでの映像上映や、HAKKOファクトリーで実際に万田酵素を製造している様子をご覧いただけます。

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 HAKKOパークでは、今回紹介した要素の他にも、様々なイベントを行っており、いつ訪れても楽しめるように工夫がなされている。

⇒HAKKOパークの詳細はこちら

 23年変わらぬ情熱を注ぎ続けた発酵への思いは、その集大成である万田酵素だけにとどまらず、HAKKOパークのように形を変えてさらに強くなっているようだ。健康食品メーカーの枠を超えて、さまざまな取り組みを行っている万田発酵から今後も目が離せない。

⇒万田酵素マルベリーの購入はこちら

提供:万田発酵株式会社

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