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【話の肖像画】映画監督・是枝裕和(57)(6)大学さぼり「名画座」通い

 あとは池袋の「文芸座」と「銀座並木座」、「三鷹オスカー」でよく観ていました。並木座は映画を見る環境としては最悪でした。地下に下りていくと学校の教室ぐらいの広さに四、五十人の座席で真ん中に太い柱があって、フィルムはボロボロだし、カラーは退色しているし…。それでも結構、日本映画をまとめて上映していて毎週観ていましたね。

 黒澤明や小津安二郎、成瀬巳喜男、溝口健二の作品は並木座で全部観ています。今は成瀬とか面白いと思うけれど、当時は何と言っても黒澤明でした。並木座で日本映画って結構面白いんだなあというのに気付きました。時間があると、大体そこで過ごすことが多かった。あと東京国立近代美術館フィルムセンター(現・国立映画アーカイブ)で特集があるときに行って観たりしていました。

 子供時代はチャールトン・ヘストンとか、イングリッド・バーグマンとか出演者で映画を観ていて、高校や大学に入るくらいからは向田邦子や山田太一、倉本聰とか脚本家でドラマを観るようになって、大学に入ってからは監督で映画を観るようになりました。

 今は、監督の名前で映画を観る人が減っているように思うんですけれど、映画って、同じ監督の作品を継続的に観てみると面白いんですよ。その監督がどういう作り手で、どこで作風が変わったのかとか。(聞き手 水沼啓子)

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