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二宮尊徳ゆかりの17市町村、11月に茨城で「サミット」

二宮尊徳の業績を紹介するかるたを制作した「筑西市報徳会」の桐原光明会長=茨城県筑西市(篠崎理撮影)
二宮尊徳の業績を紹介するかるたを制作した「筑西市報徳会」の桐原光明会長=茨城県筑西市(篠崎理撮影)

 江戸時代の農政家、二宮尊徳(1787~1856)ゆかりの全国17市町村の関係者が集まり、尊徳の「報徳精神」を行財政改革に生かす策を話し合う「第25回全国報徳サミット」が11月9日、茨城県筑西市で開催される。地元の市民団体は、行政関係者のみならず住民も巻き込んだサミットを実現しようと、尊徳の教えや業績を幅広く訴える取り組みを始めた。

 現在の神奈川県小田原市で生まれた尊徳は、江戸時代後期の天明・天保の大飢饉(ききん)で疲弊した多くの藩を復興させた。尊徳から財政再建などの指導を受けた地域では、その教えに学ぼうという機運が今もなお根づいている。

 筑西市では、当時の下館藩の家老たちが尊徳から助言を受けた。市民団体「筑西市報徳会」会長の桐原光明さんによると、飢饉の影響で、当時約1万2千人だった下館藩の人口はわずか数年間で半減したという。危機的な状況の中、尊徳は財政再建や農村復興に尽力した。

 これまでに北海道豊頃町や福島県南相馬市などで開かれたサミットに参加した桐原さんは、筑西市でのサミットを前に「自治体だけに任せるのではなく、市民レベルでも雰囲気を盛り上げたい」と考えた。

 その取り組みの一つが、尊徳の別名「金次郎」を冠した「筑西市金次郎かるた」の制作だ。報徳会が尊徳の伝記などから地元にまつわるエピソードを集め、短いフレーズにまとめた。

 「らくではない下館藩返済まであと一万六千両」-。44枚の札には、尊徳の指導のもとで行われた財政再建の取り組みなどが紹介されている。市立中央図書館で展示したほか、サミット開催までに一般販売することも検討している。

 かるたの展示に合わせ、報徳会が定期的に行っている清掃活動の様子も写真などで紹介した。

 「清掃は、余力の一部を子孫や社会のために譲る『推譲(すいじょう)』という尊徳の考えと同じ。市民にこの精神を知ってほしい」と桐原さん。

 加速する少子高齢化、財政難、東日本大震災からの復興…。多くの自治体が直面している難局は、尊徳の時代の地方の窮状と重なる部分もある。

 桐原さんは「尊徳が農村で実践した経済改革は現代に通じるものが多い。偉大な業績を広く知ってもらいたい」と力を込めた。(篠崎理)

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