PR

ライフ ライフ

囲碁の19歳・芝野八段 一気に頂点へ 1日10時間の研究が結実

囲碁「第44期名人戦」七番勝負 張栩前名人を破り、記者会見する芝野虎丸新名人=8日午後、静岡県熱海市(萩原悠久人撮影)
囲碁「第44期名人戦」七番勝負 張栩前名人を破り、記者会見する芝野虎丸新名人=8日午後、静岡県熱海市(萩原悠久人撮影)
その他の写真を見る(1/2枚)

 7、8の両日行われた囲碁の第44期名人戦七番勝負の第5局を制した芝野虎丸八段(19)が、張栩(ちょうう)名人(39)からその座を奪い、史上初めて10代での七大タイトル保持者になった。プロ入り5年1カ月での獲得も、許家元(きょ・かげん)碁聖(21)=現八段=を3カ月上回る史上最速だ。

 今期の名人戦で、第1局こそ敗れた芝野だが、初めての2日間対局、考慮時間が8時間ある長丁場の勘所をつかみ、そこから4連勝し一気に頂点へ立った。

 ときにじっくり考え、ときに挑発するような大胆な手を打ち自分のペースを築いていった芝野。一手間違えれば、優劣がすぐに入れ替わる状況が長く続いた第5局も正座を崩さず、常に冷静に着手。難しい局面でも間違えずに打ち、勝利をたぐり寄せた。

 「(実感は)まだ、よくわかりません」。対局後、史上最年少の七大タイトル獲得に芝野新名人はこう話したが、囲碁界での下馬評は高かった。

 七番勝負開幕前、歴代最多タイトル75期の趙治勲(ちょう・ちくん)名誉名人(63)が「さすがの張栩名人も、真摯(しんし)に囲碁に向き合い、質量ともに豊富に研究している今の虎ちゃん相手に防衛するのは難しいのでは」と予想していた。伸び盛りなうえに、日々10時間を囲碁に費やす若者を称賛していたのだ。

 防衛を目指した張は平成20年の名人戦で、当時19歳4カ月だった井山裕太現四冠(30)の挑戦を受けた。このときは退けたが翌21年、囲碁界初の五冠保持者の立場で再び井山を迎えるも、1勝4敗で敗退。井山に20歳4カ月の最年少名人の称号を与えた。その後、井山は頭角を現すことになる。 

 “平成四天王”のひとりに数えられた張だが、25年の棋聖戦で井山に敗れ無冠に。昨年、六冠保持の井山を破り10期ぶりに名人へ返り咲いたが、令和初の名人戦では、さらにその下の世代である芝野の前に屈した。通算タイトル41期、長く一線に君臨する張も「芝野君が強かった。(シリーズ通して)レベルの高い碁(を打たれた)。完敗でした」と脱帽せざるをえなかった。

あなたへのおすすめ

PR

PR

PR

PR

ランキング

ブランドコンテンツ