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【書評】『霧中の読書』荒川洋治著

 タイトル通り、読書をめぐる随筆を柱に近作46編を収める。詩人である著者の静謐(せいひつ)で美しい文章には、新たな発見と滋味豊かに生きてゆくためのヒントがある。

 冒頭に置かれた「椅子と世界」にはこんな表現が。《真剣に話を聞く。人間のいちばん美しいはりつめたひとこまである》。古今東西の本を丁寧にひもとく著者は、「本の声」をそのように聞き、感心した部分を、読者にさりげなく指し示す。読みの深さと紹介の手際の鮮やかさはそれ自体が芸術であり、読者は紹介された本を、何をおいても読みたくなるはずだ。読書の秋はまず本書から。(みすず書房・2700円+税)

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