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【話の肖像画】第31回世界文化賞受賞 歌舞伎俳優・坂東玉三郎(69)(6)ファン熱狂「孝・玉」ブーム

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『廓文章 吉田屋』で恋人同士を演じる片岡仁左衛門さんの伊左衛門(左)と板東玉三郎さんの夕霧(c)松竹
『廓文章 吉田屋』で恋人同士を演じる片岡仁左衛門さんの伊左衛門(左)と板東玉三郎さんの夕霧(c)松竹

 〈20代に入ったばかりの坂東玉三郎さんは、当時の十代目市川海老蔵さん(十二代目市川團十郎)と『鳴神(なるかみ)』や『鳥辺山心中(とりべやましんじゅう)』などで共演、美男美女のコンビは当時、『海老・玉』と呼ばれ人気を得た。片岡孝夫さん(十五代目片岡仁左衛門)とも数多く共演。こちらは『孝・玉』と呼ばれ、社会的なブームを呼んだ。仁左衛門さんも玉三郎さんも背がすらりと高く、すがすがしい美しさがあり、従来の古風な歌舞伎の味わいとはひと味違う近代的な美しさや香りが、時代とマッチしたのではないだろうか。『孝・玉』コンビは従来の歌舞伎ファンだけでなく、一般の人たちをも魅了した〉

 亡くなられた團十郎さんと組ませていただいたことは、私にとって大変大きなことだったと思います。仁左衛門さんとは、孝夫さん時代からもう半世紀ほどご一緒させていただいていますけれども、自分たちが近代的であるかどうかは分かりません。ただ、それまでの歌舞伎の俳優よりも、戦後の思想というのでしょうか、新しい感覚を身にまとっていたということと、2人とも背が高いという身体的な条件が重なって、近代的なコンビと言われたのではないかと思うんです。

 でも、私たちは学んできたことを精いっぱいやってきただけですし、書かれた戯曲を最大に表現するにはどうしたらいいかを考えてきただけなのです。決して、近代的なものをお客さまにお見せしようという思いはなかった。結果的にそうなったんでしょう。

 相手役として、長い時間、ご一緒するということはとても大切ですね。いまではもう打ち合わせなく、会えばそのままできる、そんな感じになりました。

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