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【ノーベル賞】文学賞予想に多和田葉子さん登場 スキャンダルで異例の2年分の受賞者発表

左から村上春樹氏、多和田葉子氏
左から村上春樹氏、多和田葉子氏

 ノーベル文学賞は昨年、選考主体のスウェーデン・アカデミー関係者による性的暴行疑惑などを理由に受賞者発表を見送った。2年ぶりとなる10日の受賞者発表では、2018年の受賞者と今年の受賞者が同時に発表されることになっている。スキャンダルによって権威失墜の危機に陥った同賞が、信頼回復に向けた試金石となる発表で、どんな名前を呼び上げるのか注目されている。

 日本人の有力候補として毎年名前が取りざたされているのが、「ノルウェイの森」「1Q84」などのベストセラー小説で知られる世界的な作家、村上春樹さん(70)だ。主要作品が50以上の言語に翻訳されており、2006年にはノーベル賞に近いとされるチェコのフランツ・カフカ賞も受けている。実績は十分で、日本人では24年ぶり3人目、戦後生まれでは初めてとなる栄誉に期待が集まる。

 欧州のブックメーカー(賭け屋)の受賞者予想では、村上さんは賭け率9倍で3番人気。同じブックメーカーの予想には、賭け率21倍で、日本人作家の多和田葉子さん(59)が初登場している。もし受賞すれば日本人女性では初の快挙となる。

 多和田さんは早稲田大卒業後、ドイツへ移住。日本での作家デビューより前にドイツ語で作品を発表していた、という異色の経歴を持つ。現在はベルリンに暮らし日独両言語で小説や詩を書いている。2016年にドイツで権威のあるクライスト賞を日本人で初めて受賞するなど、以前から欧州では評価が高い。「献灯使」の英訳版で昨年、米国を代表する文学賞である全米図書賞(翻訳文学部門)を受けたことが国際的な知名度と評価をさらに上げたとみられる。

 ノーベル文学賞は同じ国や地域から受賞者が連続して選ばれないよう、バランスに配慮して授与されるともいわれる。2017年には長崎生まれの日系英国人作家、カズオ・イシグロさん(64)が受賞しているため、「イシグロさんが“日本”の枠で選ばれていたなら、日本人の受賞は当分先になる」(出版関係者)との悲観論もある。

 欧州のブックメーカーの予想では、カナダの詩人で古典学研究者、アン・カーソン氏が1番人気。ノーベル文学賞発表見送りに伴い、スウェーデンの文化人らが昨年限定で創設した市民文学賞を受けたカリブ海のフランス海外県グアドループ出身のマリーズ・コンデ氏が続いている。

 今年のノーベル賞は7日=医学・生理学賞▽8日=物理学賞▽9日=化学賞▽10日=文学賞▽11日=平和賞▽14日=経済学賞-の日程で発表される。

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