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子を亡くした悲嘆、親が支え合う 大阪のケアチーム「ビリーブ」

 ざっくばらんに、語り合えた。いつ抜け出せるのか分からない暗闇に覆われた生活を、みんなどうやって続けていけるのだろう。苦しすぎて途方に暮れる時期を経験したからこそ、仲間同士が支え合う仕組みが絶対に必要だと、機関銃のようにまくし立てた。

 同じことを考えている人が、医療者にもいた。大阪市立総合医療センター緩和医療科の多田羅竜平(たたら・りょうへい)医師。かつて留学した英国で、子供を亡くした親を支える慈善活動が活発に行われていることを実感していた。

 「多くの親は自分で回復する力を持っている。社会の中で孤立せずに生活するためのサポートが必要だ」。多田羅医師は語る。

◇  ◇

 多田羅医師の呼びかけに遺族や医療者らが協力し、大阪でビリーブが結成されたのは22年8月のことだった。活動の中心となった個別面談は、医師の紹介を受け、遺族が依頼者の自宅や近所を訪問する形にした。子供の死は、天変地異が起きたかのような動揺と恐怖を親にもたらし、外出すらままならなくなるからだ。

 ホームページで活動を紹介すると、病気だけでなく事故や流産などほかの理由で子供を亡くした親からも、面談の依頼が直接来るようになった。大阪府内だけだった訪問先も、メンバーの都合がつけば関西一円に行くようになった。

 訪れるのは1回きり。ビリーブという名前の通り、相手の回復力を信じるからこそ、一期一会を大切にする。外出できるようになれば、「ビリーブのじかん」に来てもらう。

 わが子との別れを経験しているメンバーにも、学びは必要だ。グリーフケアの専門家を呼んで傾聴の研修を受けながら、メンバー同士で自身の体験を徹底して語り合う。相手と悲しみを比べ合わないように、自分の揺れる気持ちと上手に付き合いながら、共感するためだという。

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