神戸のスーパー銭湯が熱い 漫画読み放題やジム併設
28位(記者のイチオシ)・月の湯舟
明石海峡を見下ろす神戸市垂水区の高台の住宅街「ジェームス山」に、一部ガラス張りで美術館をほうふつさせる外観のスーパー銭湯「ジェームス山天然温泉 月の湯舟」(28位、平成15年開業)がある。露天風呂の泉質はユニークな3種類がそろい、個人的には「イチオシ」の施設だ。
まずは、地下約千メートルからくみ上げられ、炭酸カルシウムが豊富な天然温泉「望の湯」。関西では珍しい乳白色の天然温泉で、「月の湯舟」という名の通り、美しい月夜を満喫できる。

「朔(さく)の湯」も人気が高い。高台にありながら、天然海水を沸かした「天然海洋泉」を楽しめる。近くの塩屋海岸の海水を利用しているが、濾過(ろか)しているためべたつきもない。
ぬるめの湯温で夏場を中心に利用が多い寝風呂「寝待の湯」は源泉掛け流しの湯。枕には香り高い檜材を利用している。
近くに住む会社員、植村拓郎さん(23)は「外観がおしゃれ。人でごった返すこともなく、気軽に楽しめる」と太鼓判を押す。
バスクリン広報に聞く「入浴効果」
シャワーを浴びるだけで浴槽には入らない-。そんな人も少なくないだろうが、カラスの行水だと健康面でもったいないという。入浴剤大手「バスクリン」の高橋正和・広報リーダーに、入浴の効果を聞いた。
--入浴の効果は
「まずは『温熱作用』。お湯につかると体は温まります。血流が良くなり、体内の老廃物や疲労物質の除去、コリがほぐれ疲れが取れます。内臓の働きを助け、自律神経をコントロールする作用もあります」
--それだけではない?
「2つ目が『水圧作用』です。風呂で水圧を受けるとウエストが3~6センチも細くなる。足にたまった血液が押し戻されて心臓の働きが活発になり、血液の循環を促進します」
--まだあるのか
「3つ目が『浮力作用』。風呂につかると体重は9分の1程度になります。体重を支える筋肉や関節はその役割から開放され、身体の負担を軽減します。スーパー銭湯や温泉は浴槽も大きいので、浮力作用を感じながら入浴することで、よりリラックスしていただけます」
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【プロフィル】尾崎豪一(おざき・こういち) 平成28年入社。和歌山支局を経て、今年5月から神戸総局で兵庫県政を担当している。和歌山時代には、紀伊半島を縦断し、山中の秘湯・龍神温泉や洞窟温泉で知られる南紀勝浦温泉を満喫した。神戸に来てからは、近場で良質な湯を楽しめることもあり、すっかりスーパー銭湯にはまっている。