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【話の肖像画】国連軍縮担当上級代表(事務次長)・中満泉(56)(8)戦地サラエボへ 砲撃の下、勤務

 〈国連平和維持部隊の国連保護軍の本部を間借りして、軍人らと寝食をともにする生活が始まった〉

 国連保護軍の本部は郵便局ビルにあり、そこにUNHCRやユニセフ(国連児童基金)のオフィス、さらにセルビア軍とボスニア軍のリエゾンオフィサー(連絡将校)も勤務していました。私はこのときの経験から、自分は戦争体験者だと思っているんです。そして戦争のやり方というのも知りました。

 両軍の抑制がきかず砲撃戦が始まったら、両軍のリエゾンオフィサーに頼んで、砲撃をやめさせるよう交渉するんです。砲撃が収まるまでは時間がかかるので、防空壕の中で過ごしました。私のオフィスは1階でしたが、上の階には砲弾が飛んできて亡くなった人もいました。ビルに弾があたると衝撃音がすごい。打ち上げ花火はその後、何年間もだめでしたね。

 〈人道援助活動や市民の状況などを国連保護軍に報告するほか、援助活動をスムーズに行えるよう、交戦中の両軍の現場司令官らと交渉することもあった〉

 防空壕の中で砲弾をやり過ごす毎日を送るうちに、国連の軍人たちとの信頼関係ができました。交戦ラインを越えて会議や交渉に出かけていく私を心配して、護衛の兵士や移動のための装甲車を用意してくれたりもしました。当時の交渉相手は、ボスニア勢力の「副大統領」や「首相」といった人で、後に戦争犯罪人として服役している人ばかりです。

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