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【話の肖像画】国連軍縮担当上級代表(事務次長)・中満泉(56)(4) 磨かれたスピーチ力

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当時の小渕恵三外相と握手するマデレーン・オルブライト米国務長官 =平成10年、東京都港区の外務省飯倉公館
当時の小渕恵三外相と握手するマデレーン・オルブライト米国務長官 =平成10年、東京都港区の外務省飯倉公館

 〈1987年にジョージタウン大学の大学院に進学。2年間の大学院生活では、貴重な出会いや経験があった〉

 本当に御の字なんですけど、ロータリークラブの奨学金を受けることができ、大学院の1年目の授業費と生活費を全額支給してくださることになりました。ロータリー奨学生にはホストファミリーのような面倒を見てくれる人がついて、私はレーガン政権下で農務次官などを歴任したシーリー・ロドウィック氏にお世話になることになりました。ロータリー奨学生は、ロータリークラブの例会に行って、留学期間中に一度は「卓話」をしなければならないという決まりがありました。ただ、彼は私をワシントン近郊のロータリークラブに連れ回して、30回も40回も卓話をやらせたんです。私が「大学院だから勉強も大変だし、勘弁してほしい」とお願いしたら、「いつか良かったと思う日が来るから、だまされたと思ってやってごらん。スピーチは場数を踏むことが必要。人前できちんと主張できないと、あなたが将来やりたいと思っている仕事もできないよ」と言うんです。

 実際にその通りになり、とても感謝しています。私は今、国連の会議でスピーチをする機会が多いのですが、どんなに偉い人がいても何千人の聴衆がいても平気になりました。もともとスピーチは全然得意ではなくて、ミシガンの大学では5人の生徒の前でもダメだったくらいですから。ロドウィック氏と夫人のパットさんはすでに他界されましたが、私が充実した仕事をしていることをとても喜んでくださいました。

 〈ジョージタウン大学大学院での指導教官には、マデレーン・オルブライト氏もいた。オルブライト氏は後にクリントン政権下で国連大使や国務長官となる〉

 オルブライト先生とは今年2月にミュンヘン安全保障会議でもお会いしました。今も頭がシャープで、民主党系なのでワシントンでは反トランプ大統領の議会工作にも精力的です。私が卒業後に国連に入り、旧ユーゴスラビアで勤務していたとき、当時の事務総長特別代表の明石康さんを訪問されたのですが、教え子のわたしがオルブライト先生を迎えに行くと「イズミ、ここで何をしているの!」と再会に驚いていましたね。

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