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【世界文化賞】建築部門 トッド・ウィリアムズ&ビリー・ツィン 価値観重視、手作り感ある空間

【第31回高松宮殿下記念世界文化賞】建築部門 アトリエでポーズをとるトッド・ウィリアムズ氏(右)とビリー・ツィン氏(アメリカ)=5月6日、ニューヨーク(宮崎瑞穂撮影)
【第31回高松宮殿下記念世界文化賞】建築部門 アトリエでポーズをとるトッド・ウィリアムズ氏(右)とビリー・ツィン氏(アメリカ)=5月6日、ニューヨーク(宮崎瑞穂撮影)

 デザインの動機は建築への共感だ。高層ビルや商業的なプロジェクトには興味を示さず、学校や美術館などを中心に手掛ける。

 「同じ価値観のないプロジェクトには取り組めません」とツィン。建物がどのように利用されるかを重視して素材や構造、光などを緻密に分析。素材へのこだわりは強く、特定の木や石、金属などを使って“手作り感”のある穏やかで心地良い空間を作り出す。

 代表作は、米フィラデルフィアの「バーンズ財団美術館」(2012年)。庭園に囲まれた郊外の邸宅美術館を都市部に移転するプロジェクトで、ルノワール、セザンヌ、マチス、ピカソなどの絵画約900点以上を、展示方法まで復元する異例の挑戦だった。

 館内に中庭を設計して庭園に雰囲気を再現。美術館の内部は、荘厳さを保ちつつも光が差し込み、静かな外観とは対照的な空間が広がる。「私たちのデザインする建築は『人間みたいだ』と言っています。中に入ったら驚きで包み込みたい」とツィンは語る。

 中西部ミシガン州で生まれたウィリアムズと、中国系米国人でニューヨーク州出身のツィン。1977年から協働し、86年にパートナーに。異なる文化的背景を持つ2人は「意見が合わず、議論になる」と笑うが、「ビリーと一緒に仕事をするのが好き。別々で多くの仕事を引き受けると質は半減してしまう」とウィリアムズ。

 カリフォルニアの「神経科学研究所」(95年)、ニューヨーク近代美術館(MoMA)の拡張のため2014年に取り壊された「アメリカ民族芸術美術館」(01年)を始め、香港やインドでもプロジェクトを成功させた。シカゴの「オバマ大統領センター」(22年完成予定)の設計者にも選ばれ一段と注目を集める。

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