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【中西進さんと行く 万葉集最果ての歌】宮城・福島 陸奥、原始の力に満ちて

 中西さんは、家持の生涯に思いを巡らせながら、起伏に富んだ丘陵地にある多賀城跡を歩く。約900メートル四方の城域のほぼ中央に、当時の礎石がそのまま残された政庁跡がある。「こんなに広い政庁で、それなりの行政手腕を発揮していた家持を悲劇的に見るのは間違いだった」

 城内には、天平宝字6(762)年に建立された多賀城碑が建つ。江戸時代、松尾芭蕉もこの碑を訪ねた。

 未開の地だった陸奥に、金の産出を寿(ことほ)ぐ歌、雄大な山にみる愛の歌が残された。「恐れと郷愁、親しみ。ここ陸奥には最果ての吸引力と発動力、エネルギーがある気がしますね」。中西さんは感慨深げに語った。

【プロフィル】中西進

 なかにし・すすむ 昭和4年、東京都出身。高志(こし)の国文学館長(富山市)、国際日本文化研究センター名誉教授。比較文学の手法で分析した万葉集研究は、「中西万葉学」とも評されている。平成25年、文化勲章。

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