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【本ナビ+1】『この世を生き切る醍醐味』樹木希林著 スター超えた「カリスマ」 俳優・寺田農

俳優、寺田農さん
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 □『この世を生き切る醍醐味』樹木希林著、石飛徳樹聞き手(朝日新書・810円+税)

 女優の樹木希林さんが逝って1年がたつ。あす15日、一周忌を迎える。

 この1年、テレビは特別番組をはじめ、あらゆる機会に生前の映像を流し、書店には「樹木希林コーナー」が作られ、おびただしい関連本が並んだ。もはや社会現象のようでもある。これはひとつには、近頃さかんに言われ始めた、人生の身じまいのつけ方、いわゆる「終活」に関係しているのかもしれない。

 『この世を生き切る醍醐味(だいごみ)』は〈世を去る半年前、7時間に及ぶ最後のロングインタビュー〉である。

 小学生時代の家庭環境、どうして女優になったのか、初めて共演した森繁久弥さんから感じた演技をするということのすごさ、夫である内田裕也氏との40年以上もの別居結婚、家族、全身がん、映画のことなど。自らの死期を悟っていたかのごとくすべてを誠実にさらけだしている。

 「私ね、器量に関してどんなこといわれても『あ、さいですか』ってな感じで全然平気なのよ」「『遊びをせんとや生まれけむ』っていうところをね、忘れないようにしているんですよ」

 そこには、お互い18歳の春、文学座の演劇研究所で出会ったころの素顔の希林さんが見える。

『この世を生き切る醍醐味』
『この世を生き切る醍醐味』
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 希林さんにもっとも影響を与えた森繁さんはかつて、私たち若い者の前で、当時の俳優について「スターはミフネ(三船敏郎)、役者はのり平(三木のり平)」と明言された。では、先生は? との問いに、「私は教祖だっ!」。

 こんな古い話を思い出したのも、私は希林さんにも同じように、スターを超え、役者をも超えた「カリスマ」を感じるからである。

 本書に収録された娘・也哉子さんへのインタビューでは、娘から見た、母であり女優である希林さんの話にニヤリとさせられた。

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