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【北限に挑む~食に託す復興】(上)宮城・閖上のシラス漁「地元の食卓に並べたい」

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 シラス漁は1日あたり2度水揚げするのが通例。閖上のシラス漁で採用しているのは、「一艘曳(いっそうび)き」と呼ばれる漁法だ。1隻で魚の群れを包囲するように網を投げ、シラスの群れを船に搭載されたレーダーで見つける。ただ、最初のうちは苦労の連続だったという。

 「群れの目測を誤って網を上げても、何も入っていなかったり、違う魚を獲ってしまった」と相沢さん。1年目の漁獲量はわずか約35トン。全国の漁獲量が約6万トンだったのに比べれば、相沢さんは「すずめの涙みたいなものだった」と当時を振り返る。

 だが、2年目となった昨年は漁船も5隻から7隻に増やし、漁獲量も約135トンにまで増加。今年も8隻の漁船がシラス漁に出ている。

 相沢さんは言う。「復興が進む町で新しい魚を残すことが、閖上に帰ってきて仕事をする意義になる。シラスを地元の食卓に必ず並ぶものにしたい」。萌芽(ほうが)したばかりのシラス漁に、希望を見いだしている。

 東日本大震災は11日で発生から8年半を迎える。安定的な生産の北限とされる食材は、被災地でも多く存在する。北限の食材に復興を託す人々の姿を、計3回にわたり紹介する。

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