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【話の肖像画】マンガ家・永井豪(74)(6)冷たい視線に負けないぞ

 常識をひっくり返したところから、ギャグは出てくる。だから世の中を逆さまに見てみようと考えていました。当時、教師は絶対的で、立派な存在と思わせられていた。そこを、実は最低の人間という設定にしたらどうだろうかと。実際、中学校には今でいうセクハラ的なことをする教師もいましたが、教師は偉いという意識があるので誰も訴えなかった。そうした場面を目撃していたので、ろくなもんではない教師もいるのだと思っていました。教師を面白く表現するため、立派なネクタイ姿のファッションを崩したら本性が描けるのではないかと思い、ヒゲゴジラを原始人みたいな格好にし、さらにお尻も出させた。文字で説明するのではなく、視覚でわかりやすく表現したのです。そういう教師が生徒とかかわったら、(作中で)勝手に悪いことをしてくれるようになった。

 《47年初頭には、連載が「ハレンチ学園」(ジャンプ)「あばしり一家」(チャンピオン)「オモライくん」(マガジン)「あにまるケダマン」(サンデー)「がんばれスポコンくん」(キング)と、週刊少年マンガ5誌を制覇する快挙を達成。超売れっ子になった。平成30年、これまで描いた全作品に対して、日本漫画家協会賞文部科学大臣賞が授与される。そのスピーチで「全国の小・中学校図書館にハレンチ学園を置いてほしい」と怪気炎を上げた》

 半分冗談で言ったのですが、「つるしあげられるほど悪いものを描いていないのに」との思いはあった。そうした作品が「画業50年“突破”記念 永井GO展」で上野の森美術館(東京・上野公園)に展示される。当時は「大人たちの冷たい視線にも負けないぞ」と、頑張って描いていました。大人が訪れる美術館に飾られるのは感無量です。(聞き手 伊藤洋一)=次回掲載は8日

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