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「音信不通だった同級生から連絡」 贈呈式で芥川賞の今村夏子さん

第161回芥川賞・直木賞贈呈式で、写真撮影に応じる芥川賞の今村夏子さん、直木賞の大島真寿美さん(右から)=東京都内
第161回芥川賞・直木賞贈呈式で、写真撮影に応じる芥川賞の今村夏子さん、直木賞の大島真寿美さん(右から)=東京都内

 第161回芥川賞・直木賞(日本文学振興会主催)の贈呈式が23日夜、東京都内のホテルで開かれ、芥川賞に選ばれた今村夏子さん(39)と直木賞の大島真寿美さん(56)がそれぞれ喜びと抱負を語った。

 今村さんの芥川賞受賞作「むらさきのスカートの女」(小説トリッパー春号)は、ストーカーまがいの追跡と観察を重ねる女性の孤独をユーモアを交えて描く。選考委員の高樹のぶ子さんは「『小説は何でもできるんだ』と信じて書かれたような作品。妄想力は天性のもの」とたたえた。

 「今回の受賞で一番うれしかったのは、音信不通だった同級生から連絡が来たこと」と切り出した今村さん。その友人から「好きなことが見つかってよかったね、うれしいよ」というお祝いの言葉を贈られたことに触れ、「大きなプレゼントをもらったような気持ちになった。この言葉をずっと大切にしたいと思います」と話した。

 一方、大島さんの直木賞受賞作「渦 妹背山婦女庭訓(いもせやまおんなていきん) 魂結(たまむす)び」(文芸春秋)は、江戸時代の大阪・道頓堀で人形浄瑠璃にすべてをささげた近松半二の一代記。選考委員の宮部みゆきさんは「自分が『人生をささげてもいい』と思うくらい愛するものにめぐり会えた人がどんなに幸せか。それをしみじみと伝えてくれる小説」と評した。

 「本当に私は書くのが好きだ、というただ一点を信じて20年以上書いてきた」とデビューしてからの歳月に思いをはせた大島さん。会場には題材に選んだ文楽の人形も飾られ、大島さんは取材に協力してくれた文楽関係者を壇上に挙げて紹介した。その上で「文楽は世界の宝だと私は確信しています。近松半二が死ぬまで書き続けたように、私も地道に、淡々と、1行1行これからも書き続けていきたい」と健筆を誓った。

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