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【話の肖像画】ファーストリテイリング会長兼社長・柳井正(70)(2)世界一より強みを生かす

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昭和59年6月2日午前6時、広島市中区袋町に「ユニクロ1号店」が開店。大行列となった
昭和59年6月2日午前6時、広島市中区袋町に「ユニクロ1号店」が開店。大行列となった

 〈父親の紳士服店を引き継ぐため昭和47年、山口県宇部市の故郷に戻った。最新の情報を知るためにファッション・雑貨などの雑誌もよく読んだという〉

 海外旅行にも毎年出かけて商店街をめぐり、当時の先進的な小売業、エスプリ、ベネトン、ギャップ(GAP)、リミテッド、ネクストなどのチェーン店を見て刺激を受けました。米国の大学生協のセルフサービスを参考に、カジュアルウエア(普段着)の大型店を着想し、書店やレコードショップのように客が買い物をできる店を考えました。

 〈「いつでも服を選べる巨大な倉庫」である「ユニーク・クロージング・ウエアハウス」=ユニクロの1号店を昭和59年に広島に出店。開店後2日間は入場制限を行う大盛況だった〉

 今も月2回は海外に行くようにしています。最近は欧州と米国、中国や東南アジアが多い。自分たちの店舗がどうなのか店長と話をしたり、周囲の街がどうなっているのか現地で感じ、実態を見たりするとかですね。また、どこで商売をやるにしても、現地パートナーがいるので、ショッピングセンターのオーナーなど協力してくれる人に会います。

 〈ファーストリテイリングの社名は、マクドナルドのハンバーガーのように「おいしく、早く、安い」普段着を目指して名付けられた。ファストファッションのライバルである米カジュアル衣料大手のGAPを売上高で平成28年ごろ追い抜いた〉

 GAPは、ドン・フィッシャーがジーンズショップを始めて、ミッキー・ドレクスラーがそこに加わって、黄金時代を作ったんです。でも、企業は成熟して衰退していく。いろんなCEO(最高経営責任者)が外部からきたけれど、結局は抜本的な改革をできなかった。顧客のニーズに応えることができなかった。コカ・コーラやディズニーのように、米国を代表するブランドになる可能性があったんですけどね。

 〈世界のアパレルSPA(製造小売業)で1位になると公言してきた。GAPを押さえて3位となった今、1位であるスペイン「ZARA」、2位であるスウェーデン「H&M」の背中が見えたのか〉

 そういうことは、あまり気にしない方がよいと思うようになりました。僕らはGAPの背中を見て努力をしてきた。だけど、よく考えたら、GAPとうちとは成り立ちも全て違うし、ZARAともH&Mとも違う。ということであれば、自分たちの強みをどう生かすかを考えながら、会社づくりをした方がよいと思っています。

 〈1位の目標は放棄したのか〉

 ZARAもH&Mも、購買力が高い欧州にあったから成長したんです。でも今は、アジアの時代です。東南アジア諸国、バングラデシュからスリランカ、インドまで含めた「成長センター」で、日本の友好国も多い。日本はすごく良い立地で、情報が全部くる。だから、「結果」としての1位は目指します。(聞き手 吉村英輝)

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