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彫刻の森美術館開館50周年 人間のあり方、形と色で探求 横尾さん、高階さんピカソを語る

ピカソの作品などについて語る美術家の横尾忠則さん(左)と美術評論家の高階秀爾さん
ピカソの作品などについて語る美術家の横尾忠則さん(左)と美術評論家の高階秀爾さん
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 今月1日に開館50周年を迎えた彫刻の森美術館(神奈川県箱根町)は、スペイン生まれの巨匠、パブロ・ピカソ(1881~1973年)の作品を展示する「ピカソ館」を全面改修し、明るく鑑賞しやすい空間へと一新させた。この日、美術評論家で大原美術館館長の高階秀爾(たかしな・しゅうじ)さん(87)と美術家の横尾忠則さん(83)による特別対談が行われ、ピカソの創作の核心へと迫った。(黒沢綾子)

 ◆換骨奪胎の妙味

 高階さんはかつて自著『ピカソ 剽窃(ひょうせつ)の論理』で指摘した通り、ピカソが過去の巨匠-レンブラント、ベラスケス、マネら-の作品から創作の種を“剽窃”し、全く異なる作品として開花させてきたと語る。

 1980年にニューヨークで見たピカソ展に衝撃を受け「画家宣言」をした横尾さんも、コラージュの名手だ。世界の名画、往年の名俳優、少年期に夢中だった冒険譚(たん)など記憶の引き出しからさまざまなイメージを取り出し、換骨奪胎しては独特の世界をつくってきた。つまり、ピカソと横尾さんをつなぐキーワードは「換骨奪胎」だろう。

 19世紀の仏画家、マネの代表作「草上の昼食」から着想し、ピカソが制作した同名の陶板画(1964年)が展示されている。森で正装の男性と裸体の女性がピクニックをする奇妙なマネの絵は、第二帝政期のパリで物議を醸す先進的な表現だったが、高階さんは「巧みな画面構成も光る」と指摘する。一方、ピカソの「草上の昼食」は裸体の女性を大きく配し、平面的な構成。「ピカソの芸術は『形』が主で、空間はほっぽらかしている(笑)」。特にピカソは人物を描くとき、目と手を強調させる傾向があるそうだ。

 そして会場では横尾さんの新作「戦場の昼食」も画像で紹介された。「約30年前にインドでヒンズーの神々を描く画家に依頼し、僕が決めた構図で描いてもらった。その絵にごく最近、僕が加筆したものです」

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