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【ロングセラーを読む】『青葉繁れる』井上ひさし著

 ■抱腹絶倒 青春小説の傑作

 作家の井上ひさしが、母校で東北きっての名門男子校・仙台一高をモデルに、“落ちこぼれ”4人組と東京・日比谷高からの“イケメン転校生”の活躍を描いた愉快痛快、抱腹絶倒の青春小説の傑作だ。

 戦後間もない「杜(もり)の都」で織りなされる、高校生の甘酸っぱい恋心と、まっすぐな衝動、そして、古き良き時代へのノスタルジア…。誰もが通る若き日の一ページをユーモアをまぶして切り取った物語は、刊行から半世紀近くたった今も色あせることがない。

 昭和48年に文芸春秋から単行本、平成20年には、新装文庫判が出され、現在までに、単行本・文庫を合わせ、累計118万部超のロングセラーとなっている。

 物語は、主人公のちょっとエッチな夢想(妄想?)から始まる。一高3年生の稔(みのる)は、成績最底辺ながらエリートの誇りだけはなくさない。毎朝、旧制中学からの伝統であるバンカラスタイルの高げたを引きずりながら登校するのは、近くにある県立二女の清純な乙女に見せつけたいから。〈来年は東大生か、はたまた慶大生か。凜々(りり)しい姿にイチコロとなった乙女を草むらに押し倒して…〉。妄想はふくらむが、現実にはてんで相手にされない。何しろデートの経験すらロクにないのだから。

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