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【忘れられた同胞・フィリピン残留2世(中)】 「子供だけは見逃してくれ」地元ゲリラに懇願、殺された父 記憶以外に証拠なく

父の身元探しを続けているフリオ・オオシタさん(右)。左は身元が判明したホセフィナ・イワオさん=7月2日、フィリピンのプエルトプリンセサ市(橋本昌宗撮影)
父の身元探しを続けているフリオ・オオシタさん(右)。左は身元が判明したホセフィナ・イワオさん=7月2日、フィリピンのプエルトプリンセサ市(橋本昌宗撮影)

 「全ての日本人が、フィリピン人の敵になった」。フィリピンのパラワン島南部にある田舎町、リサールに住むフリオ・オオシタさん(89)は、運命が一変した1942年6月23日のことを、今も克明に覚えている。

 木材会社の社員として働いていた父、マツイチさんは20歳になる前にフィリピンに渡り、結婚。フリオさんを含め、10人もの子宝に恵まれた。

 前年の41年に日米が開戦し、まもなく日本軍がアメリカの植民地だったフィリピンへ進攻したことで、日本人移民をめぐる情勢は急激に悪化していた。マツイチさんは同年末、リサールの隣町・ブルックスポイントで理由もなく警察に身柄を数カ月間拘束され、現地のフィリピン人警察官に護衛されて戻ってきたばかり。当時はブルックスポイントから避難してきた「イワオ」という姓の日本人一家と一緒に生活していた。

 当日午後7時ごろ、水をくみに外に出たイワオさんが突然、4人組の男に銃撃された。反日ゲリラの襲撃だった。“犯人”の中には、マツイチさんを護衛してきた警察官も含まれていた。

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