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【健康カフェ】(158)糖尿病予防 糖質を制限しても…

 現在、日本で糖尿病患者は、その予備軍も含めると2千万人もいると言われています。過去の研究によると、予備軍の3割くらいは、普通に暮らしていると、そのまま糖尿病になってしまうそうですが、食事に気を付け、運動していると、その数は半分くらいに抑えられるという結論も示されています。糖尿病は多くの場合で予防できたり、少なくとも発症を遅らせたりできるものなのです。

 糖尿病の予防には、食べ過ぎない、運動する、といったことが大事なのはご存じでしょうが、実際にどういった食べ物が糖尿病を予防するのか、また逆に糖尿病になりやすくなるのかといったことまでは、なかなか分からないものだと思います。こういったことに関してさまざまな研究をまとめて評価した論文が、今年7月に英国の医学雑誌に発表されました。

 それによると、玄米など全粒穀物や穀物繊維の摂取が多いと糖尿病の発症は減っています。チョコレートやヨーグルトの摂取も減らす効果がありそうです。逆に赤肉や加工肉、ベーコンの摂取が多いと発症は増えることが示されています。飲み物ではお酒は糖尿病を減らすという研究が示されており、コーヒーや紅茶にもその効果が少し期待できそうです。逆に加糖飲料はほぼ確実に糖尿病を増やしてしまうという結果でした。

 糖尿病予防には単純に糖質(炭水化物)を制限すればよいのではないかと考えがちですが、実際のところでは、糖質を制限した食事が他のタイプの食事に比べ優れているか調べた研究の結果は一定ではありません。また長期間にわたる低糖質食の効果を示すデータは今のところありません。

 現時点で、糖尿病や他の病気の予防という観点からは、糖質や脂質の比率にこだわるよりも全粒穀物をよく摂取すること、植物由来のものを食事の中心として肉類はできるだけ控えることが、お勧めできそうです。またジュースは飲まない方がよいですし、お酒も糖尿病になりにくいとしても、飲んだ分だけ寿命が縮むので控えめにすべきでしょう。(しもじま内科クリニック院長・下島和弥)=次回は22日掲載予定

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