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【がん電話相談から】弱った体に追加薬剤は無理か

 ■5年生存率60%に まず遺伝子検査を

 Q 54歳の女性です。昨年8月に卵巣がんと診断され、ステージ3Cでした。9月から抗がん剤による化学療法(TC療法=パクリタキセル+カルボプラチン)を開始。今年1月に両側付属器(卵巣と卵管)、子宮を摘出。後腹膜リンパ節郭清(かくせい)、横隔膜を切除しました。4月に化学療法が終了しました。ただ、これで治療から解放されたわけでなく、主治医から別の薬の話が出ています。

 A 卵巣がんの予後改善のためにさまざまな研究が行われています。最近の成果はベバシズマブとオラパリブという薬剤です。

 Q ベバシズマブについて教えてください。

 A これはがんを狙い撃ちする分子標的薬です。保険適用となり、3期や再発の患者さんに投与できるようになりました。TC療法などの化学療法を6~8サイクルで実施。その終了前からベバシズマブを1年半ほど投与する臨床試験も実施中です。高血圧などの副作用が報告されていますが、事前検査で問題なしであれば、ベバシズマブを通常16~20回(3週間ごと)投与します。

 この薬は「がん性腹膜炎」発症の減少が期待されています。おなかの中に卵巣がんが拡散することで腹水がたまったり腸閉塞(へいそく)になったりする症状で、卵巣がんで治療が難しい症状です。

 Q オラパリブはどんな薬ですか。

 A 卵巣がんの中でも遺伝性のがんに使う分子標的薬です。がん抑制遺伝子「BRCA1・2」を調べて陽性の場合、TC療法に引き続いてオラパリブを経口投与すれば、3期の5年生存率が従来の40%から60%まで上がることが報告されました。

 Q とても高い率ですね。

 A 患者さんに朗報なのは、遺伝子検査とそれが陽性ならばオラパリブの経口投与がそれぞれ保険適用になったことです。つい最近の話です。

 Q どのような恩恵があるのですか。

 A BRCA1・2とは、米女優アンジェリーナ・ジョリーさんが乳房・卵巣を予防切除する際に、根拠となった遺伝子です。今回は予防切除ではありませんが、検査費用は従来なら約20万円。それが保険適用で6万6000円(3割負担)ほどになりました。

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