PR

ライフ ライフ

【沖島から-夏(上)】島の漁つなぐ伝統の味

前のニュース

富田豊治さん(中央奥)に教わりながらふなずし作りに挑戦する沖島小の子供たち=3日、滋賀県近江八幡市(鳥越瑞絵撮影)
富田豊治さん(中央奥)に教わりながらふなずし作りに挑戦する沖島小の子供たち=3日、滋賀県近江八幡市(鳥越瑞絵撮影)
その他の写真を見る(1/3枚)

 独特のにおいに好き嫌いが分かれるが、凝縮したうまみがやみつきになる「ふなずし」。琵琶湖の固有種・ニゴロブナを使った滋賀の伝統食だ。琵琶湖に浮かぶ沖島では代々伝わってきた家庭の味で、子供たちは漁師から直接その作り方を伝授される。

 「よろしくお願いします!」。7月3日、滋賀県近江八幡市立沖島小学校の校庭に子供たちの元気な声が響く。この日は同校恒例のふなずし作りの体験授業が行われ、5、6年生計8人が塩漬けにされたフナの水洗いや米をフナの腹に詰める作業に挑戦した。

 「よく見といてや」。講師を務める同校OBの漁師、富田豊治(とよはる)さん(59)が呼びかけた。沖島で代々漁業を営む家に生まれ、漁師歴は40年近いベテラン。地元の味への関心を高めてもらおうと、約10年前から同校で作り方を教えている。

 「結構ぬるぬるしてるね」「次は、私が洗いたい!」。最初は恐る恐るフナに手を伸ばし、一匹ずつ手洗いしていた5年生4人もなんだか楽しそう。

 「あんまり自信があるわけじゃないけど…」と言いつつも、6年のりゅうと君(12)は慣れた手つきで次々とフナを洗う。全校児童で唯一の島育ちというのも納得できる。「お父さんやおばあちゃんのふなずし作りをそばで見てるからかな」とはにかんだ。

炊いた米の上に敷き詰められるニゴロブナ。おいしくできるかな=3日、滋賀県近江八幡市(鳥越瑞絵撮影)
炊いた米の上に敷き詰められるニゴロブナ。おいしくできるかな=3日、滋賀県近江八幡市(鳥越瑞絵撮影)
その他の写真を見る(2/3枚)

 洗い終わったフナの腹に炊いた米を詰め、大きな樽(直径、深さ各50センチ)に米、フナ、米、フナと交互に敷き詰めていく。このときに砂糖を振るのが富田家流。こうすることで、「甘みが出てよりおいしくなるんだ」(富田さん)とか。

 約30匹のフナと米でいっぱいになった樽の蓋を閉めて重しとなる石を載せて作業は終了した。約20キロもある石を1人で運んだ校内随一の力持ち、6年のこうせん君(12)は「6年生はみんなふなずしが好き。どんな味になるか楽しみ」とにっこり。ふなずしは樽の中で発酵させて来年1月にみんなで味わう。

続きを読む

あなたへのおすすめ

PR

PR

PR

PR

ランキング

ブランドコンテンツ