PR

ライフ ライフ

【アポロを語る(3)】元NHKアナウンサー 鈴木健二さん 実況中継で沈黙 直前に決断

元NHKアナウンサーの鈴木健二さん=横浜市内(伊藤壽一郎撮影)
元NHKアナウンサーの鈴木健二さん=横浜市内(伊藤壽一郎撮影)

 --人類にとってアポロの月面着陸の意義は

 「日本の神話にたとえていえば、宇宙科学における『天(あめ)の岩戸(いわと)』のような位置付けだ。岩戸が開いて光に照らされ宇宙開発の歴史が本格的に始まった。そこから人類の一般的な意味での興味が高まった。小惑星探査機『はやぶさ2』の人気も、その延長線上にある」

 --その様子を衛星生中継で国民に伝えた

 「いってみれば、私は岩戸の前で踊ったウズメノミコト、月面に人類第一歩を記したアームストロング船長が、岩戸を引き開いたタヂカラオノミコトといった役どころだったかもしれない。午前9時40分にスタジオに入り、出てきたのは午後4時という長丁場だった」

 --アナウンサーにとって大変なひのき舞台だ

 「第一歩を記した宇宙飛行士の第一声は、永久に記録に残る世界的遺産だ。それを伝える画面でしゃべれるビッグチャンスなんて、おそらくアナウンサー人生で二度とやってこない。だから一世一代の名文句を残してやろうと、二晩徹夜して言葉を用意していた」

 --だが肝心の場面では黙り込んだ

 「直前になって、偉大な飛行士の生の声を邪魔してはいけないのではないかとひらめき、第一歩の瞬間は黙ろうと決めた。用意した言葉も全て捨てた。そしてアームストロング船長が足を踏み出す様子を、画面越しにじっと見つめた」

続きを読む

あなたへのおすすめ

PR

PR

PR

PR

ランキング

ブランドコンテンツ