PR

ライフ ライフ

【話の肖像画】マラソンランナー・君原健二(78)(4)世紀の祭典 東京五輪開幕

 選手村はなごやかな雰囲気と同時に、緊張感にもあふれていました。ただ日程が進み、競技を終えた選手が増えてくると次第にざわつき始めます。マラソンは大会の最終盤に行われるので、雑音を避けて、円谷さん、寺沢徹さん、私の3人は神奈川県の逗子で合宿することになりました。

 ところが最終調整の練習は短く、暇だったのです。せっかくのオリンピックです。世紀の祭典をこの目で見たくて、片道2時間をかけて電車に乗り、連日、バレーボールや、他の競技を見に行ったのです。当時は、選手のIDカードがあればどこの会場にも入ることができました。

 コーチらも「仕方がないな」ということで、私は選手村に戻ることになり、寺沢さんも付き合ってくれました。円谷さんだけは逗子に残って、冷静に最後まで調整を怠らなかったのです。

 選手には記念品として、五輪のポスターをデザインした絹のスカーフが配られていました。私はこれを少しでも価値の高いものにしたいと考え、日本選手団の陸上競技の選手全員のサインを集めて回りました。そんなことをした選手は、他にはいないと思います。

続きを読む

関連トピックス

あなたへのおすすめ

PR

PR

PR

PR

ランキング

ブランドコンテンツ