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【THE INTERVIEW】作家・小川洋子さん 言葉のない所にも広い世界 『ゴリラの森、言葉の海』

 山極さんによると、ゴリラは2種類の歌を持つという。仲間と食事をしているときに出る「合唱」と、単独で行動するなど孤独な場面に発する「ハミング」だ。「孤独を感じるのは人間だけではない。ゴリラも孤独をかみしめるんだと興味を持ちました」と話す。

 アメリカの研究施設で飼育されていたゴリラが、猫をペットとしてかわいがった、という話には、「ゴリラは体格も種も違う動物と遊ぶことができる。きっと、架空の物語を持って生きている」と、作家ならではの視線を投げかける。

 『やさしい訴え』『ミーナの行進』『ことり』など、犬やカバ、小鳥が登場する小説を著してきた小川さんにとって、動物は、創作上の大切なキャラクターでもある。「言葉が通じない動物を登場させると、物語が意外な方向に動く。理屈じゃなくて、ものを書くときに、言葉から遠く離れた存在がヒントをくれるという感じなのです」

 ここ数年、死と生に直面している。7年前、愛犬が天に召された。実家の両親らの死も相次いだ。その一方で昨年、初孫の男の子が生まれた。「孫はとてもかわいい。命がつながれて、自分の人生が新たな局面に入った感じです」

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