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【ビブリオエッセー】なにごとも前向きに 「何があっても大丈夫」(新潮文庫)櫻井よしこ

 TVで左派陣営の論客を相手に、いつも冷静に毅然(きぜん)と、理路整然とした論陣を張られている櫻井よしこさんは素晴らしく、大のファンである。

 討論相手がなかなかの理論派であっても高揚せず、必要に応じて史実や事の真相を調べ尽くした上で論破される。堂々としており、痛快なのだ。勿論(もちろん)生まれながら、あるいは一朝一夕にして、この博学とデイベート力が身に付いたのではない。

 櫻井さんの『何があっても大丈夫』を読んだことがある。意を決してハワイ大学を受験。史学を修め、やがてニュースキャスターの道に。ユニークさは一世を風靡(ふうび)した。

 母の教えは、何事も前向きに。積極的であることの重要さを教わって育った。「何があっても大丈夫」を常に自分に言い聞かせた。

 困難に直面したとき、敵対陣営と論戦するとき、不安感があるに違いない。だが、自分を信じ前向きに捉える心を秘めて、対処した彼女は強かった。誰にも恥じない言動を考え、正々堂々と議論する立派さは、母の教えが彼女を支えているからに違いない。

 信念のある者は強い。高齢者の仲間入りをした私だが、この本はどんなに、弱い性格の私の心の支えになってくれたことか。

 一冊の書物との出会いが私の人生を豊かにしてくれた。その後の彼女の活躍には目を見張るものがある。国家基本問題研究所理事長、正論執筆メンバー、討論や講演活動、そして膨大な著書の出版。我が国の行く末を考えたとき、彼女に賛同し支持する者は多い。その考え方、哲学に安定感を感じ、安心するのだ。

大阪府枚方市 井村 丕 74

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