【アポロ月面着陸50年】人類初の偉業 米ソ冷戦の産物
米国の宇宙船アポロ11号が人類初の月面着陸を果たしてから21日で半世紀を迎える。冷戦期に旧ソ連(ロシア)との先陣争いに勝利し、地球以外の天体に初めて足跡を残す偉業を達成した。米国が宇宙開発で世界の頂点に立ち、後の国際協力を主導する大きな転換点となった。
アポロ11号は3人の飛行士を乗せ日本時間1969年7月16日、地球を出発。21日に月面の平原「静かの海」に着陸し、アームストロング船長とオルドリン飛行士が降り立ち、歴史的な偉業を成し遂げた。
成功の鍵を握ったのは、まず巨大なロケット「サターン5型」だ。全長は日本のH2Aロケットの2倍に当たる110メートル、重さは約2900トンに及ぶ。有人宇宙船を載せて地球の重力圏を脱出するには、強大なパワーが必要だったからだ。
最も重要な宇宙船は3つの部分で構成する。飛行士は円錐(えんすい)形の司令船に搭乗して地球を出発。最後部の機械船のエンジンで月に向かい、船長ら2人が着陸機に乗り移って月面に降りた。司令船はコリンズ飛行士だけが残って月の周回軌道で待機し、戻ってきた2人と合流して太平洋上に帰還した。
米国は有人飛行を目指して58年に米航空宇宙局(NASA)を設立し、宇宙船やロケットの開発、飛行士の養成を本格化。60年代後半には複数の飛行士の搭乗や長時間飛行を実現するなど技術力を高め、初の月面着陸にこぎ着けた。