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深海魚は暗闇で色を見分けているのか 常識覆す能力発見

暗闇で色を見分けている可能性がある深海魚フチマルギンメのイラスト(チェコ・南ボヘミア大、Pavel Riha氏提供)
暗闇で色を見分けている可能性がある深海魚フチマルギンメのイラスト(チェコ・南ボヘミア大、Pavel Riha氏提供)

 日光が届かない暗闇にすむ深海魚が色を見分ける能力を持っていることを、チェコなどの国際研究チームが遺伝子解析で発見した。明暗の判別に使う目のセンサーを多様に発達させ、これまでの常識を覆す視覚を身につけたらしい。米科学誌サイエンスに発表した。

 脊椎動物は、物を見るための網膜の視細胞に「オプシン」というタンパク質があり、これがセンサーの役割を果たして光を感知している。

 視細胞のうち、明るい場所では色を識別する「錐体(すいたい)細胞」が、暗闇では主に明暗を識別する「桿体(かんたい)細胞」が働く。

 桿体細胞は光に対する感度が高いが、色は見分けられない。ほぼ暗闇で一生を過ごす深海魚は桿体細胞しか活用できず、色を識別できないと一般的に考えられてきた。

 研究チームが深海魚の遺伝情報を解析した結果、桿体細胞のセンサーを作る遺伝子が他の脊椎動物より多いことが判明した。通常の脊椎動物は1種類の遺伝子しか持たないが、13種の深海魚が2種類以上を持っていた。

 さらに、この遺伝子により作られるセンサーは、深海に生息する生物が出すさまざまな光の波長に適合しており、深海魚が色を識別する能力を持っていることを突き止めた。

 例えばフチマルギンメという深海魚は、脊椎動物で最も多い38種類のセンサーを持つ。これを利用して、どんな動物よりも細かく青い光を識別することが可能という。

 深海魚が実際に色を見分けているかどうかは、実験で確かめることができないため不明だが、研究チームは「いずれにしても、今回の発見は脊椎動物の視覚における桿体細胞の役割を再考させるものだ」と意義を強調している。

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