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【夜間中学はいま】四国に公立を 高知の挑戦

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高知県教育委員会が実施した夜間中学の体験学校で、理科の実験をする参加者=16日午後、高知市
高知県教育委員会が実施した夜間中学の体験学校で、理科の実験をする参加者=16日午後、高知市
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 戦争や貧困などで中学校に通えなかった人に、義務教育の機会を確保しようと設置された夜間中学。近年は学び直しの場としても注目を浴びているが、四国4県には公立の夜間中学が1校もない。この現状を打破しようと乗り出したのが高知県。令和3年に四国初の公立夜間中学を開校するのを目指し、県内各地を行脚して「体験学校」を開催するなど奮闘中だ。

■「もっと勉強しておけば」

 「あっ、切れた!」。

 5月16日夜、高知市青年センター(高知市桟橋通)で行われた体験学校の理科の授業。隣の人とペアになった参加者が、糸を結びつけた輪を引っ張り合う実験をしていた。条件を変えて繰り返し、どんな状況で糸が切れるかを考察。授業の最後には先生役の県教育委員会の職員が、糸が切れるのには「慣性の法則」が関係していると説明し、「車が急ブレーキをかけた時、体が前のめりになるのと同じ仕組み」と日常生活での例を挙げて解説した。

 県教委が実施している体験学校は中学生以上が対象。中学校で教えた経験がある県教委の職員らが授業を担当し、夜間中学を取り上げた映像を上映した後、2教科(各30分)の授業をする。

 この日は、主婦や元教員、市議ら12人が参加。高知市の主婦、広井香さん(58)は「もっと勉強しておけばよかったと後悔している」といい「楽しみながら勉強できた。夜間中学ができたら通いたい」。同市の40代の女性は「理科は得意ではなかったが、納得できるように教えてもらえた」と話した。

■9都府県に33校

 夜間中学をめぐっては、文部科学省が教育機会確保法に基づき、各都道府県に少なくとも1校以上設置するよう促している。現状、9都府県に33校あるものの、四国には1校もない。

 高知県では昨年3月、有識者らでつくる委員会が夜間中学を「できるだけ早期に設置することが望ましい」とする報告をまとめた。これを受けて県教委は昨年9月、令和3年春の開校を目指すとの方向性を打ち出した。

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