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【夜間中学はいま】(8)病の身の切実な願い「毎日授業受けたい」

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かつての小学校だった建物を利用して開かれることになった岡山自主夜間中学校。開校式を前に笑顔をみせる井上健司さん(右)=4月27日、岡山市北区 (彦野公太朗撮影)
かつての小学校だった建物を利用して開かれることになった岡山自主夜間中学校。開校式を前に笑顔をみせる井上健司さん(右)=4月27日、岡山市北区 (彦野公太朗撮影)

 岡山の自主夜間中学の井上健司(たけし)さん(34)は病と闘いながら、学び続けている。腎臓の機能が低下し、人工透析を受けている井上さんは、幼い頃からの入院生活をきっかけに学校に通っていなかった。現在は月2回、自主夜間中学に通っているが、もっと学ぶ時間がほしいという切実な願いがある。「毎日授業がある公立夜間中学があればいいのに」。だが、岡山に設置の予定はない。

週3回の透析

 「一人前になれなかったことへの後悔や情けなさを感じながら、それでも希望を持って勉強する場所が岡山自主夜間中学校です」

 4月27日夕、自主夜間中学が岡山市の旧小学校を使えるようになったのを記念した開校式。井上さんは生徒代表あいさつの大役を担っていた。

 「これまで、大勢の人の前であいさつをしたことはなかった」という井上さん。手にした紙には、あいさつの文面に加え、スムーズに話せるようにと、息継ぎのタイミングが目立つよう色付けされていた。

 井上さんが悔やんでいるのは、小中学校にほとんど通わなかったことだ。小学3年生のときに小児糖尿病を発症し、入院。勉強についていけず不登校になった。「行きたい気持ちはあるけれど、行けなかった。途中から行ってもクラスになじめない」と振り返る。

 中学卒業後は、造園やガードマンの仕事などを転々とした。二十歳ごろに体調を崩して入院。数年前からは人工透析が必要になった。現在は生活保護を受けてアパートでひとり暮らしをし、約4時間かかる人工透析を週に3回受けている。

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