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【THE INTERVIEW】動物写真家・岩合光昭さん

 「昔から漁師や船乗りはネコを大切にしたそうです。船にはネズミが多いので、その退治のためネコは船にいた。人の移動はネコの移動で、だから島にはネコが多いのでしょうね。船を介してネコは世界に広がっていった」

 写真は、ネコの多彩な表情だけでなく、島の匂いや湿った風、人の営みをも伝えてくれる。旅の楽しみはおいしい地魚だけでなく、人とのやりとりだという。「あそこにネコがいるよ」と教えてくれる気のいい漁師たち、白いハンカチを振っていつまでも見送ってくれた宿の女主人…。人気コミックを実写化した初監督映画「ねことじいちゃん」(全国公開中)も小さな島が舞台だ。妻に先立たれ、タマと暮らす70歳の「大吉」を通して、人生の本当の豊かさとは何かを問いかけている。

 島は変わらないようで、少しずつ変貌している。少子高齢化と過疎化でネコの数が人口の6、7倍という島も。漁獲が減って餌の雑魚が少なくなり、ネコの姿が消えた漁港もあった。ネコの楽園は安泰ではない。

 1年の半分から3分の2は旅に出ている。ネコの行動に合わせて明け方から動く。ただし、むやみに探すわけではない。

 「ネコは体に『野生』を残している。そこにひかれるのでしょう。僕も自分の中の『野生』を引き出そうと常に考えています」

 冷たい風が吹くとき、ネコは日なたに向かい、風のない暑いときは涼しい場所を探す。風を読み、ネコが来てくれるよう先回りする。

 しかも自分からネコに近づくことは少ないそう。「ネコ好きの人はすぐ近づこうとする。でも僕は逆に引いてみる。するとネコは『え?!』となる。『好きじゃないの?』って(笑)」

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