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20世紀の巨匠、各国にランドマーク 建築家イオ・ミン・ペイ氏死去

イオ・ミン・ペイ氏の設計による、パリ・ルーブル美術館のガラスのピラミッド=2016年(ロイター=共同)
イオ・ミン・ペイ氏の設計による、パリ・ルーブル美術館のガラスのピラミッド=2016年(ロイター=共同)
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 16日に102歳で死去した世界的な米建築家、イオ・ミン・ペイ氏は各国のランドマークを打ち立てた20世紀の巨匠だった。

 米国ワシントンの「ナショナルギャラリー東館」などペイ氏の作品は世界各地に数多くあるが、その名を一躍有名にしたのはフランス・パリのルーブル美術館の中庭にあるガラスのピラミッド(1989年完成)だった。歴史的建造物のルーブル宮殿とガラスのピラミッドの組み合わせは、計画が発表されたときから話題を呼び、賛否両論を巻き起こした。

 ガラスのピラミッドの完成当時、ペイ氏は産経新聞のインタビューで「建築とは何か」と問われ「歴史から学ぶこと」と明確に答え、「なぜ、どうしてこの建築が生まれたのか、と問いかけなければならない。そこには、ある時代の要求があるはずだ」と建築の狙いを強調していた。

 実際、ルーブル美術館の開館した1793年当時、フランスの建築家たちの間では、エジプトのピラミッドは、しばしば引用されたモチーフだった。一見、単純に見えるガラスのピラミッドはそれを支える構造にも細心の注意が払われている。構造部材が太すぎれば粗野になるし、細すぎれば安全が保てない。構造部材がデザイン要素となり、絶妙なバランスが保たれている。

 「私はイズム(主義)を信じていない。それは私から自由を奪い、行き止まりに追い詰めるだけだ」。世界文化賞の受賞が決まった際の本紙インタビューでこうも話していたペイ氏の建築に対する姿勢は厳しかったが、温厚で笑顔を絶やさなかった。同賞授賞式では、日本を代表する世界的な建築家の安藤忠雄氏(77)と談笑し交流した。

 過去の作品について多くを語らなかったペイ氏。それは次なるアイデアを探り、視線はいつも未来を見ていたからだった。

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