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【高見国生の認知症と歩む】(15)自尊心を傷つけない受診の工夫

 元号が変わり「新しい時代の到来」と期待する声が多いですが、認知症の本人や家族の生活にはなんの変化もなく、むしろこれからの介護や生活が不安という方もおられるのではないでしょうか。令和の時代が本当に平和で、認知症になっても安心して暮らせる社会になってほしいものです。

 さて、家族の中に認知症ではないかと思われる人が出た場合、どのタイミングで医療機関に行けばいいのか? どんな病気も「早期発見・早期対応」が重要ですから、認知症が疑われる場合も同じことです。ただ、認知症の場合は本人が嫌がるという難しさがあります。

 まず、認知症の初期の段階。本人も自分の変化に気づいているのですが、認知症と診断されたときの不安(勤めが続けられるか、子供の就職や結婚に影響しないかなど)のため受診しない場合です。もう一つの場合は、症状が進んで、自分はどこも悪いところはないと思っているときです。

 前者については、認知症になっても働き続けられる環境や家族の生活を保障するための社会的関心と取り組みが進みつつあること、認知症になっても人生の終わりでないという正しい知識を伝えて、本人の不安を取り除くことが必要です。

 後者については、本人の自尊心を傷つけることなく受診してもらい、適切な治療と対応に結びつけることが大切です。そのためには「あなたはおかしいから」とは言わず、「自分(家族)が受診するので付き添ってもらえませんか」などと誘って、事前に相談しておいた医師にそれとなく本人を診てもらい、医師から診察や検査を勧めてもらう、という方法などをとります。

 次回からは、認知症のさまざまな症状への対応を考えましょう。

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【プロフィル】高見国生

 たかみ・くにお 認知症の養母を介護し、昭和55年に「認知症の人と家族の会」を設立。平成29年まで代表を続け、現在は顧問。同会は全国に支部があり、会員数約1万1千人。

                   ◇

 「認知症の人と家族の会」電話相談 平日午前10時~午後3時、0120・294・456

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