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【ビブリオエッセー】苦手な読書もこれで解消 「壇蜜日記」壇蜜(文春文庫)

 普段、小説などの一般的に“本”と呼ばれるものを読まない。というか読めないのだ、作られた世界の会話や心象などが文字でびっしり埋まったページをひと目見るだけでまいってしまう。要は文字を追うと眠くなるのだ。だから漫画、映画、絵本などビジュアルが中心のメディアばかり選んできた。

 理由の一つは話題作や小難しそうな作品を読まなければ恥ずかしいと勝手に考え、結局それらが肌に合わず遠ざけてきた気がする。意識の奥で苦手と感じ、こういうものでなければ“本”と呼べないという思い込みがあるのかも。

 そんなとき手を出してみたのが『壇蜜日記』。タレントの壇蜜さんが、日常で感じたことをポツリポツリとブログに流した日記をまとめた書籍だ。世間から美女ともゲテモノとも好き勝手に賛否両論繰り出される日々に身を置いている彼女の、心の内を知りたかった。たとえば好きな本について聞かれたときの一節。

 「一番好きなんて言えるほど自分の中で考えが円熟している自信はないので、出来るだけ避けたい質問である。一番を言えば傲り、言わなきゃ移り気。こまったものだ」

 柔らかい文章の中に辛辣な言葉選びがクスッと笑え、彼女の頭の切れる言い回しに感心させられ、読み進めることに不安がない。忘れた頃に読めることも、一度の読書で数ページも進めない私にとってありがたかった。

 スリルも感動的なストーリーもないが、この一冊が読書のきっかけを与えてくれるかもしれない。

 横浜市瀬谷区 小澤結希(27)

 【ビブリオ・エッセー募集要項】本に関するエッセーを募集しています。応募作品のなかから、産経新聞スタッフが選定し、月~土曜日の夕刊1面に掲載しています。どうか「あなたの一冊」を教えてください。

 投稿はペンネーム可。600字程度で住所、氏名、年齢と電話番号を明記し、〒556-8661産経新聞「ビブリオエッセー」事務局まで。メールは biblio@sankei.co.jp 。題材となる本は流通している書籍に限り、絵本、漫画も含みます。採用の方のみ連絡、原稿は返却しません。二重投稿はお断りします。

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