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百舌鳥・古市古墳群でヤマトタケルの「白鳥伝説」を漫画に

漫画リメーク版「白鳥王子タケル」を作成した玄番祐喜さん(左端)ら。オリジナルの絵本(中央)に込められたメッセージを漫画でも残すよう心がけたという=大阪府羽曳野市
漫画リメーク版「白鳥王子タケル」を作成した玄番祐喜さん(左端)ら。オリジナルの絵本(中央)に込められたメッセージを漫画でも残すよう心がけたという=大阪府羽曳野市

 世界文化遺産登録がほぼ確実になった「百舌鳥・古市古墳群」の白鳥陵(はくちょうりょう)古墳がある大阪府羽曳野市で、古墳の由来となったヤマトタケルの「白鳥伝説」を題材にした漫画を発行する計画が進んでいる。世を去った後、白鳥へ姿を変えたというヤマトタケルは、羽曳野の市名にも影響を与えた偉人。作品を手がけたイラストレーター、玄番祐喜さん(25)は「多くの人に伝説を知ってほしい」と意気込んでいる。(藤崎真生)

 ヤマトタケルは古事記や日本書紀などに登場。天皇である父の命で、天皇に従わない勢力を各地で討つなど戦いの日々を重ね、敗死した後に魂が白鳥に姿を変えたという伝承が残る。

 玄番さんは、世界遺産登録を目指す動きに合わせて漫画「白鳥王子タケル」を約半年がかりで描き、1月に仕上げた。市内の小中学校に配るため冊子を1000冊作ることにし、今月末まで資金30万円をクラウドファンディングで募っている。

 漫画の原案になったのが、平成12年に制作された絵本「白鳥王子タケルくん」。当時、地元青年会議所の理事長だった羽曳野市議の田仲基一さん(54)が、子供らに郷土の伝説を知ってもらおうと絵本と紙芝居を作り、市内の幼稚園や小中学校などに配った。

 当時は小学生だった玄番さんも鮮明に覚えており「タケルが自分の運命に抗いながらも、前に進む姿に勇気をもらった」。玄番さんの中学時代の同級生で、今回の計画に協力しているファッションクリエーター、五月田(さつきだ)聖人さん(26)も「面白くて、本が手の汗で汚れるくらいに読み返した」と振り返る。

 田仲さんの絵本では、ヤマト国の王子・タケルが国を滅ぼそうとする3匹の「もののけ」を倒すというストーリーで、敵は「自然を壊そうとする人間と対峙する存在」として描かれている。

 玄番さんは漫画化にあたって、今の子供たちに受け入れられやすいよう、絵柄やセリフの言い回しを変えた。その一方で「絵本に込められた『人も自然の中のひとつ』という思いは残すように心がけた」と語る。

 今回の企画は、田仲さんが知人の息子である玄番さんに漫画化を持ちかけて実現。田仲さんは「地元の子供たちが、再び郷土の文化に誇りを持つきっかけになれば」。玄番さんは「世界遺産登録で注目が集まる節目の年に、多くの人にヤマトタケルの伝説を知ってほしい」と力を込める。

     ◇

 ■ヤマトタケルと白鳥伝説 古事記では倭建命、日本書紀では日本武尊と表記される。12代景行天皇の御子で14代仲哀天皇の父、15代応神天皇の祖父に当たる。父の命で西征し、天皇に従わない勢力を討った後、さらに東方の12カ国平定を命じられた。東征からの帰路で大和を目前に伊勢で敗死。その魂は大きな白鳥に姿を変え、現在の羽曳野市に飛来したという伝承が残る。羽曳野は、羽を曳(ひ)くように舞い昇る白鳥を意味しており、市名はこの伝説に由来する。

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 クラウドファンディングへの寄付は、サイト「CAMPFIRE」(https://camp-fire.jp)で「ヤマトタケル」と入力して検索する。

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