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普通郵便で通知、気づかず年金還付受けられず 過誤納金100万件、制度に盲点

 時効の起算点は「通知が到達した日の翌日」としているが、書留などではないために、実際に到達したかは不明。年金機構は送付日から「推定」しており、通知書の到達自体を確認していないことを認めた。同機構の関係者は、所在不明などの理由で返送がない場合は「本人が受け取ったものと判断する」と説明。日本郵便によると、普通郵便の誤配や紛失の数は「公表していない」という。

 厚生労働省の関係者によると、通知書を書留などで送らない理由として、「郵便料のコスト増」を指摘する。普通郵便料は現在、82円(25グラム以内)で、簡易書留や配達証明にする場合、さらに310円加算される。

 ただ国税庁によると、同様に納め過ぎた税金を納税者へ還付する更正・決定通知書は、受領日を特定する必要があることから簡易書留などで発送。個人情報も含まれることから普通郵便を利用していないという。

 通知書に気づかず、約11万円の過誤納金の還付を受けられなかったという埼玉県の40代男性は「普通郵便が確実に配達されるという保証はない。誤配や紛失というリスクを国民の側に負わせるのはおかしい」と話していた。

■時効制度に詳しい北海学園大の松久三四彦(みよひこ)教授=民法=の話「還付を受ける権利がわずか2年という短期で時効にかかることを知っている人はほとんどいない。一般の債権の時効期間が10年であるのに比べると、はるかに短い。日常的に各種の郵便物が送付される中で、通知に気が付かなかったりすることは誰にでもありうる。納付義務を果たす中で起きたわけだから、過誤納分の還付や還付の権利が2年で時効にかかることを被保険者に確実に認識してもらうよう丁寧に対応すべきだ。書留などでの通知のコストが心配されるなら過誤納金多発の抜本的な防止策を考えるべきだ」

■過誤納金保険料の還付制度 国民年金保険料は原則、20歳以上60歳未満の人は全員払う義務がある。サラリーマンや公務員は、給与から天引きされている厚生年金保険料から支払っている。ただ、海外に転出したり、誤って2回納付したりした場合は、還付を受けられる。還付通知書を受け取った後、同封されている「請求書兼口座振込依頼書」に記入し返送。およそ1カ月程度で指定の金融機関に振り込まれる。

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