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【THE INTERVIEW】絵本作家・ヨシタケシンスケさん 「思わず考えちゃう」(新潮社・1000円+税)

「いろんな読み解き方ができる、良い意味での玉虫色の表現を探したい」(寺河内美奈撮影)
「いろんな読み解き方ができる、良い意味での玉虫色の表現を探したい」(寺河内美奈撮影)
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 ■奥深い どうでもいい日常

 ■力抜いて生きていくヒント満載

 手がけた絵本の多くがベストセラー。脱力系の愛らしいイラストとともに描き出す何気ない日常の奥深さは、子供はもちろん大人たちの心もつかむ。

 そんな売れっ子のアイデアの原石が転がっているのが愛用するスケジュール帳の中。電車を待っているときや息子と遊んでいるときなどに開いては、面白いと思った光景や考えたことをイラストの形で残す。そうして積み重なったスケッチに、自ら解説を添えて一冊にまとめた。

 「満ち足りているときはほとんど描かない。締め切りの前日だったり、嫁に怒られたり。良くない状態のときに、いろいろ思いつくんですよ」と笑う。

 「僕の場合、放っておくとどんどん悲しいニュースで頭がいっぱいになってしまう。身の回りの小さなこともとらえ方一つで面白がることができる、世の中捨てたもんじゃない-ということを自分に日々言い聞かせないといけないんです。このスケッチは、そういう自分を盛り上げるために考えたことの記録、ですね」

 ドアノブのどの部分を触れば汚くないかな?なんて考えすぎて、トイレを出るのにやたら時間がかかったり。川遊びで服をぬらしてしまった息子たちが素っ裸にシートベルトという姿で車の後部座席に収まる場面があったり。そんなコミカルな挿話に思わずクスリと笑い、作者が自分を甘やかすときに使う〈明日やるよ。すごくやるよ〉という便利な言い訳を知ってはホッとひと息つく。取りたてて特別ではない日常の一コマを基にしたスケッチが、読み手の感情を心地良く刺激する。

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