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【主張】海洋プラごみ ポイ捨てが最大の元凶だ

 海を汚さないのは当然のことだ。

 海洋プラスチックによる汚染が国際的な問題として注目されている。

 6月に大阪市で開かれる20カ国・地域(G20)首脳会議での主要議題の一つとなる。

 日本は環境省の中央環境審議会が先頃、「プラスチック資源循環戦略」をまとめており、G20で政府の海洋プラごみ拡大防止策として報告する。

 天然の有機物と異なり、化石燃料から工業生産されたプラスチックは、微生物の力で分解されず、いつまでも自然界に残る。

 海に流出したレジ袋などは、紫外線でもろくなり、波にもまれて破片になる。5ミリ以下のものがマイクロプラスチックと呼ばれ、魚類をはじめとする海洋生物に及ぼす負の影響が懸念されるようになっている。

 海洋プラごみ問題は、フロンによるオゾン層破壊や二酸化炭素による温暖化などに続いて台頭した新規の地球環境問題だ。国連レベルでの排出削減交渉の新たな対象となる気配を濃くしている。

 プラスチック類は各種の便利な製品に加工され、20世紀半ばから世界中で多用されてきた。半世紀にわたる安易な使い捨ての結果、海を汚染する不死のごみとなって人類の前に出現したのだ。

 世界の海へのプラごみの流入量はすさまじい。年間500万~1300万トンと推定されている。最多は中国で全量の28%を占めており、2位のインドネシア(10%)と比べても突出している。

 東南アジアからが多く、米国は20位(0・8%)、日本は30位(0・5%)という状況だ。

 日本でも脱プラスチックストローや脱レジ袋運動が起きつつあるが、それらの生産量や使用量の抑制のみに走るのは、問題の本筋から外れた対応であることに留意すべきだ。

 使い終えた製品を戸外に捨てなければ、プラごみによる海洋汚染は起こらない。内陸部の野山や道端に放置された包装容器や袋類も風で小川や溝に運ばれ、大きな河川を流れ下って海に出る。

 この発生過程は国内の研究で明らかになっている。再利用の拡大や正しいごみ出しが必要だ。

 地球環境問題は、ともすれば情緒に流されやすい面がある。G20に向けて、政府には正確な情報発信と冷静な対応を求めたい。

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