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【THE INTERVIEW】野球解説者・野村克也さん 『ありがとうを言えなくて』 ど迫力、究極のカカア天下

「サッチーの夫が務まるのは、この野村ぐらいしかおらんやろ」(三尾郁恵撮影)
「サッチーの夫が務まるのは、この野村ぐらいしかおらんやろ」(三尾郁恵撮影)
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 日本一3度のプロ球界屈指の名将、野村克也さん(83)のもうひとつの顔はヒット作家だ。テーマは野球にとどまらない。人生論、組織論、教育…そして今回、妻、沙知代(さちよ)さん(平成29年、85歳で死去)への思いを赤裸々につづった『ありがとうを言えなくて』(講談社)を書いた。究極のカカア天下。野村さんにとって“サッチー”は母であり、父であり、名プロデューサーだった。

 傲岸不遜、毒舌、ケチ…世間からどれほど「悪妻」とたたかれようが、野村さんにとっては唯一・絶対の存在だった。

 「夫婦にしか分からないこともあるし、他人からとやかく言われる問題ではない。まあ、世界広しといえどもサッチーの夫が務まるのは、この野村ぐらいしかおらんやろ」

 2人が出会ったのは昭和45年、野村さんには家庭があったし、沙知代さんは2人の子持ちだった。「誘惑されたんだよ。脚がキレイでね(苦笑)」。3年後には克則(かつのり)さん(45)=東北楽天イーグルス2軍コーチ=が生まれている。

                   

 最初のトラブルは52年だった。野村さんが選手兼任監督だった南海ホークス(現ソフトバンク)を沙知代さんのせいでクビに。正式な妻でもないのに(当時未入籍)勝手に選手を呼びつけて叱り飛ばしていたのである。「アンタが打てないから勝てないのよ!」

 球団側は、野村さんに二者択一を迫る。「オンナ(沙知代さん)」か「野球」か? 野村さんは即断でオンナをとった。「まったく迷わなかった。伊東(旧姓)沙知代は世界にひとりしかおらんからな」

 以来、仕事もカネもすべて、沙知代さんがコントロール。「オレがイヤだといっても講演の仕事を無理やり入れていくんだ。おかげで現役時代より収入は上がり、田園調布(東京の高級住宅地)に家も建てられた。結局女房は、ラッキーガールだったんだな」

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