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3号機燃料取り出し 工程遅れもリスク減に一歩

遠隔操作で福島第1原発3号機の核燃料プールから燃料を取り出す担当者=15日午前、福島県大熊町
遠隔操作で福島第1原発3号機の核燃料プールから燃料を取り出す担当者=15日午前、福島県大熊町
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 15日に始まった東京電力福島第1原発3号機の使用済み燃料取り出し。炉心溶融(メルトダウン)を起こした1~3号機の燃料貯蔵プールからの搬出は初めてだ。高い放射線量により遠隔操作を強いられ、既に作業を終えた4号機のケースとは異なる。がれき除去や線量低減に時間を要した上、関連機器の不具合も相次いで延期を繰り返し、取り出しの工程は大幅に遅れたがリスク低減に大きく動き出した。

 使用済み燃料は熱と強い放射線を長期にわたって放出し続けるため、廃炉を進める上でのリスクとなっている。その上、再び地震や津波に見舞われて建物が損壊した場合、燃料が破損するなどの恐れもある。

 東電は平成26年末までにメルトダウンを免れた4号機の燃料取り出しを完了。ただ、4号機は線量が比較的低く、3号機と違って作業員が現場に立ち入ることができた。

 一方、3号機は離れた場所から画面越しに重機を操作し、作業を進める必要がある。また、燃料を保管しているプールには除去しきれなかったがれきが残っているため、それを取り除きながらの難しい作業となる。東電は模擬燃料を使った実地訓練を繰り返してきたが、どこまでスムーズに進められるかは未知数だ。

 これまで作業に向けた準備では、プール内に落下していた重さ約20トンの重機をはじめ、作業の障害となるがれきの大部分を除去。並行して主な作業スペースとなるフロアの除染や遮蔽体の設置などを進め、ようやく現在は人間が入って短時間の作業をできるまで線量が低減された。

 ただ、燃料を扱うクレーンの制御盤が電圧の設定ミスで焦げたり、機器のケーブルが雨水で腐食していたり、原子力規制委員会からは「みっともない原因」と苦言を呈されるようなトラブルも多発。当初は「26年末開始」としていた目標が何度も延期される大きな要因になった。

 1、2号機の使用済み燃料取り出しも控えており、3号機の実績を踏まえて詳細な計画が検討される予定だが、いずれも状況は異なる上に線量が高い。

 課題が山積する中、両号機の作業開始時期を令和5(2023)年度めどとする東電の目標に対し、規制委の更田豊志(ふけた・とよし)委員長は「多少、期待が入っている。これから計画に変更を迫るような困難が出てこないとは言えない」と厳しい見方を示す。どこまで他号機の参考となるような成果を得られるかがカギとなる。

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