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【酒蔵探訪】「地元に愛される酒を造り続ける」 茨城県常陸太田市・井坂酒造店

「古代さけ 紫しきぶ」の瓶を持つ「井坂酒造店」の井坂統幸さん=茨城県常陸太田市小中町(丸山将撮影)
「古代さけ 紫しきぶ」の瓶を持つ「井坂酒造店」の井坂統幸さん=茨城県常陸太田市小中町(丸山将撮影)
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 薄い赤色に甘みと酸味を感じられる味わい-。茨城県常陸太田市小中町の「井坂酒造店」が造る「古代さけ 紫しきぶ」は、一見ロゼワインのようだが、れっきとした日本酒だ。色の秘密は、原料に使われている「朝紫(あさむらさき)」という黒色の米にある。井坂勝安社長(68)と長男の統幸(むねゆき)さん(34)が醸す酒には「多くの人に日本酒の魅力を感じてほしい」という願いが込められている。

 朝紫は、古くに育てられていた野生種の稲の形質を持つ「古代米」と呼ばれる品種の一つで、白米には含まれない「アントシアニン」という黒紫色の成分により米粒が黒いのが特徴だ。

 井坂社長は平成19年、農業を営む知人から「育てている古代米で酒を造ってみないか」と持ちかけられた。「面白い」と試してみたが、当初は黒い米の扱いに苦労したという。米をふかす工程などで、機械や布に色素が移って真っ黒になってしまい、他の酒造りに支障を来してしまうのだ。そこで、紫しきぶの仕込みは他の酒を造り終えてから始めることにした。統幸さんは「紫しきぶを仕込み始めると、『今年の酒造りももうすぐ終わりか』という気持ちになる」と語る。

 紫しきぶの薄紅色は、朝紫のアントシアニンが染み出すことで出来上がる。統幸さんによると、年によって色の濃淡が変わるため、「ワインのように年ごとの色の違いを楽しめる」という。

 味わいはかわいらしい色調から着想を得て甘口に仕上げた。「女性にも親しみやすい」(井坂社長)飲み口だが、さっぱりとしており、男性でも楽しめる。統幸さんは「古代米独特のフルーティーな香りを感じられる。日本酒になじみがない人にも、入り口として飲んでもらえれば」と語る。

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