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【書評】千葉工大惑星探査 研究センター所長・松井孝典が読む『私の先祖 明智光秀』細川珠生著

 その文化人としての、あるいは経世の知識を、彼は諸国流浪の旅で得たようだ。信長に仕えた後、彼の生は一変する。疾風怒濤(どとう)のごとき人生にもかかわらず、寸暇を惜しんでの家族との親密な語らいのあったことを、著者は娘である玉の性格を通して推測する。玉の人生は光秀の謀反によって一変する。嫁入り先である細川家でのその後が唯一史料の現存するところで、著者はその史料の裏にある細川家と玉の想(おも)いを丹念に読み解こうとする。味土野(みどの)における幽閉時代の心理的葛藤が、玉を洗礼へと向かわせる。キリスト教の合理的思考がその背後にあるという指摘は納得できる。光秀と玉の人生を簡潔に追える貴重な本だ。(宝島社・1480円+税)

 

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