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平屋がいまおしゃれ バリアフリーだけじゃない魅力

モダンなデザインが印象的な玉川修さんの自宅=千葉県袖ケ浦市
モダンなデザインが印象的な玉川修さんの自宅=千葉県袖ケ浦市
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 平屋建て住宅を選ぶ人が増加している。これまでは、子供が独立して家族の人数が減ったシニア世帯が、バリアフリーであることなどから選ぶケースが多かったが、最近は子育て世代からも支持されているようだ。(文化部 油原聡子)

家族のコミュニケーション

 千葉県袖ケ浦市の会社員、玉川修さん(33)は、平成29年に約80坪の敷地に4LDKの平屋を建てた。妻と子供2人の4人暮らしだが、20畳ある広々としたリビングが特徴だ。

 玉川さんは、子供部屋からトイレに行く際、必ずリビングを通るような間取にした。

 「2階建てだと子供が大きくなってから、個室に引きこもりやすい。平屋だとワンフロアに集まっていて、家族のコミュニケーションが取りやすい」

 東西に長い土地に建てたため、日当たりも抜群だ。

 「満足のいく家が建てられました。平屋だと部屋の移動がしやすいし、子供が階段から落ちてしまう心配もない。子供が独立したら、2階を使わなくなるだろうし、将来のバリアフリーも考えました」

 妻(38)も「洗濯物を干すのも、1階で済む。家事の負担が軽減されました」と話す。

ハウスメーカーも注力

 国土交通省の建築着工統計によると平屋は、平成24年度は約6・8%だったのが、29年度は約9・2%にまで増加した。

 平屋のメリットはいくつかあるが、ワンフロアで過ごすため家族間でコミュニケーションが取りやすく、家事動線が楽になるといわれている。上下階の移動の負担もない。また、2階建てよりも地震に強いとされている。

 これまでは高齢世帯が建て替えやリフォームで平屋を選ぶケースが多かった。最近増加している理由のひとつが、若年層や子育て世帯だ。

 玉川さんの家を手がけたのが、住友不動産だ。「家にオリジナリティーを出したい若年層が平屋を選ぶケースがある。親から受け継いだ敷地をゆったり使い、マンションのように過ごせる、として平屋を建てているようです」と同社広報担当者。共働き世帯が家事負担の軽減のため、平屋を選ぶケースも多いという。

 ハウスメーカーも平屋に力を入れる。住友林業では、戸建て住宅の受注に占める平屋の割合が年々増加。25年度に14%だったのが、29年度は26%と2倍まで増えた。

「平屋はおしゃれ」

 モダンなデザインの平屋が増えているのも若年層に支持される理由のようだ。

 住宅専門家のマッチングサイト「SUVACO(スバコ)」の松本宰(おさむ)編集長は「若い世代は、平屋はおしゃれというイメージを持っているようです」と話す。

 スバコのサイトに掲載された平屋の事例写真には、美術館のような外観もあれば、天井が高く開放感のあるリビングを備えたものも。写真共有アプリ「インスタグラム」でも平屋というキーワードで検索すると、18万件を超える画像が見つかる。

 平屋にはある程度の広さの敷地が必要なため、地方で建築される例が多いが、松本編集長は「最近、都内の細長い立地で、平屋を建てたケースもあります。おしゃれな平屋の事例を見て、狭い土地でも工夫したら建てられることに気づき始めたのではないか」と推測する。

トータルで費用が安く

 コスト面でも平屋は注目されている。住宅情報会社「住宅産業研究所」の関博計社長は「建築時の坪単価は2階建てより上ですが、2階建ては修繕時に足場が必要になるなど費用がかかる。メンテナンス費用までトータルで考えると平屋のほうが安く済む」と話す。

 建築家住宅を提供するサービス「アールプラスハウス」の建築家、斉藤真二さん(47)は、「昔のように広くて大きい家を望む人は少なくなってきました」と明かす。今、重視されるのは家族のコミュニケーションだという。

 「リビングを中心とした家族のつながりが、求められるようになっています。平屋なら家事についてもワンフロアでできるため時間が減り、その分、家族で過ごす時間が増えます」

 通風や採光を意識する必要があるが、「中庭を設けて採光を確保してもいいし、どんな土地でも工夫はできます」と斉藤さん。

 家族の気配を感じる平屋の暮らし。これからも、少しずつ広がっていきそうだ。

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