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知識偏重からの脱却へ、問われる教師の指導力 教科書検定

 来春から使われる小学校教科書の特色を一言でいうなら、読んで覚える教科書から子供たち自身に考えさせる教科書へ-だろう。いわゆるアクティブラーニング(主体的・対話的で深い学び)の視点が、初登場の英語をはじめ全教科で取り入れられ、従来の概念を一変させる内容になった。

 教科書の様変わりは、知識偏重からの脱却を図る国の政策と深く結びついている。パソコンが普及し、インターネットで何でも検索できるようになった現代社会では、豊富な知識より、情報を取捨選択して活用する力が求められるからだ。

 文法や計算方法なら教師が教え込むこともできる。だが、変化の激しい現代社会で、未知の状況にも対応できる思考力、判断力は子供たちが進んで身につけなければならない。その点、新しい教科書には子供たちの興味をかき立て、能動的に学習に取り組ませる工夫が随所にみられる。QRコードなどを記載し、教科書会社のウぇブサイトにつなぐことで音声や動画を視聴できる教科書が大幅に増えたのもその一例だ。

 とはいえ、必要な知識を正確に教えることも大切。5、6年の社会で北方領土や島根県の竹島、沖縄県の尖閣諸島を、全社の教科書が「固有の領土」と明記したのは当然の措置だろう。国際社会で日本の立場を堂々と主張できる人材を育成することも、学校教育の重要な役割である。

 課題は、様変わりした教科書をどう使いこなすか。生徒の主体性を引き出すためには、教科書を基本としつつも、新聞や身のまわりの日用品などを有効に活用し、生きた知識、使える知識を育むような教師の工夫が求められている。(川瀬弘至)

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