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「ピエール セルネ&春画」展 「性」見つめた対照的な表現

鳥文斎栄之の鮮やかな肉筆春画(左)とピエール・セルネの写真作品。対照的な作品が同じ空間で融合する
鳥文斎栄之の鮮やかな肉筆春画(左)とピエール・セルネの写真作品。対照的な作品が同じ空間で融合する

 人間の性愛は今も昔も、東も西も、基本的に変わりはしない。東京・銀座のシャネル・ネクサス・ホールで開催中の「ピエール セルネ&春画」展では、性を題材にした2つの対照的な表現を味わえる。

 会場には日本の春画の傑作と、フランスのアーティスト、ピエール・セルネの写真作品「Synonyms(シノニムス)(同義語)」シリーズが並ぶ。

 まずは春画。東京・日本橋の古美術商、浦上蒼穹堂(うらがみそうきゅうどう)代表の浦上満氏の個人コレクションから、鈴木春信、鳥居清長、喜多川歌麿、鳥文斎栄之(ちょうぶんさいえいし)、葛飾北斎の5人の浮世絵師による珠玉の作品を紹介している。特に清長の「袖の巻」や歌麿の「歌まくら」は数ある春画の中でも最高傑作とされ、大胆な構図や美しい摺(す)りなど見応えがある。栄之の肉筆春画絵巻「源氏物語春画巻」も、江戸時代のものとは思えないほど色鮮やか。

 性愛を時にユーモアを交えて描いた春画は「笑い絵」とも呼ばれ、江戸時代にはあらゆる階層の男女に親しまれた。絵師らの豊かな発想や巧みな表現は、後に海を越えて印象派やピカソらにも影響を与えたが、明治以降、国内ではタブー視されてきた。近年、ロンドンの大英博物館で本格的な春画展が開催されたのを機に、平成27年に国内でも初めて本格的な春画展が永青文庫(東京都文京区)で開かれ、約21万人を集める盛況ぶりだったのは記憶に新しい。「いい春画は美しい。まだ偏見はあるが、ぜひ本物を見てほしい」と浦上氏は話す。

 一方、セルネの写真シリーズは一見、モノクロの抽象画のよう。ただよく見ると、人体のシルエットだとわかる。「スクリーンの背後にいるカップルの姿、つまり影を写したもの」とセルネ。男女に限らず、男と男、女と女の場合もあり、性別も人種も国籍もわからない。「環境と文化の違いはあっても、人間は奥底で似ている。だから文化や思想の違いも互いに心を開いて受容すべきだというメッセージを込めた」という。

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