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【話題の本】『本をつくる 赤々舎の12年』産業編集センター編著 写真界の独走者に迫る

『本をつくる赤々舎の12年』産業編集センター編著(産業編集センター・1600円+税)
『本をつくる赤々舎の12年』産業編集センター編著(産業編集センター・1600円+税)

 赤々舎(あかあかしゃ)は小さな出版社で刊行点数はそれほど多くない。でも、抜群の存在感を放っている。たとえば同社から刊行した写真集で木村伊兵衛賞を受賞した作家は、3年連続受賞も含めて設立以来12年で7人。驚くべき実績なのだ。

 〈どうやったら、世の中から求められる本がこんなにもたくさんつくれるのか〉と同業者として不思議に思った出版元の編集者が、その謎に迫ろうと取材を重ね、今年2月に出版したのが本書だ。

 代表の姫野希美(きみ)さんへのインタビューが主体となっているが、理路整然と写真論や出版のノウハウが語られるわけではない。同社にはマニュアル的なものはまったく当てはまらず、姫野さんという人物も超個性的。〈なんと表現すればいいだろうか〉〈そのまま受け取っていいものか〉と、取材する側も戸惑ってしまう。それがそのまま書かれている。

 写真集刊行はさほどの利益は見込めない。それでも「出すべきだ」と感じる写真集をつくり続ける。〈その写真によって自分が動いているのならば、それは他の誰かの心も動かすのではないかという楽観的な考えがあります〉。出版文化は健在だと感じさせてくれる。(産業編集センター・1600円+税)

(篠原知存)

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